2011年1月25日火曜日

ちょいと様子見に…。

 今年は雪が多い屋久島です。確か2005年も多かったように思うのですが、それと同じかそれ以上の積雪のように思います。気温が上がりきらないので、雪が溶けにくく、その上にまた積もるといった感じで、ナイスな風景が森&山に広がっております。

 でもって、冬眠中の鈍った身体のリハビリに、雪山のウォーミングアップに、そして雪と戯れるために、ガイド仲間と縄文杉まで行ってまいりましたぁ。いろいろとガイドではない仕事でドタバタしてしまい、寒波を逃しておりました。やっと…、という気持ちを胸にルンルンです。良い子は決して真似をしてはいけません!

 前情報で、1メートルは裕にあるということだったので、装備も大雪モードでご出発!登山口は除雪した雪がある程度です。

 歩き始めて2分。いきなり絶景が待っていました〜ッ!そうです、猿の糞…。通常は一段もしくは倒れた2段。がしかし、ご覧ください。怒濤の4段っ!さらにはトロッコ道のど真ん中!そして、このバランス。ん〜、しびれます。人糞でないことだけを祈りながら、通過しました。

 屋久島というのは標高によって気候が変わっていきますが、ちんたら歩いて約2時間。徐々に雪が現れてきました。下の写真はトロッコ道!ん〜、やっぱ今年の雪は違うなと。三代杉付近から雪モードです。

 無雪期のほぼ同じ場所あたりです。

 でもって、シーズン中は毎日のように歩いている場所ですが、いつもとは全く違う風景を楽しみながら歩きました。ちなみにトロッコ終点のトイレはキレイでした。

 いや〜、雪は楽しいっす。生まれも育ちも雪国なわけですが、南の島の雪もまた良し。新雪希望でしたが、寒波を逃しているので、シャリシャリ系の雪の上をテクテク歩きました。ウィルソン株まではお遊び気分で歩けましたが、そこから雪がグッと多くなりました。少なくとも6本爪ぐらいのアイゼンが欲しい状況です。新雪じゃないのでワカン&スノーシューはいりません。
 下の写真は、全く同じ場所です…。比べてみてください。

 右側に倒れている屋久杉の倒木がちらっとだけ見えています。


 でもって、縄文杉へ行ったことのある人なら必ずしっているであろうあの木も…。おへそがこんな所に…。
 答えはこちら。軽く1メートル以上あります。

 縄文杉に近づくにつれ、雪は深さを増していきました。これまた全く同じ場所の写真です。比べてみてください。

 どんなに慣れている所でも、新雪で深雪だと道はわからなくなります。ガイドなしで登っている男の子が2人いましたが、数年前の事故を思い出してしまいました。安易にだけは入ってはいけません。でも、無事でよかった…。話しかけたら「屋久島をナメていましたぁ」と一言。本当にナメた服装でしたが、それ以上に若さ&脚力は特級の体力の持ち主2人でありました。凄い。絶対に真似してはいけません…。


 ダラダラなガイド仲間なので、ダラダラしていたらのんびり歩き過ぎてしまいました。ちょっとずつ雪道をならしていったので、思ったより時間がかかりました。そして、我らが縄文杉に到着!まずは夏の展望デッキからご覧ください。

 でで〜ん!展望デッキの手すりが埋まってます…。何百回と登ってきた縄文杉ですが、ボクもここまで雪が多い縄文杉は初めてでした。今年の雪はひと味違うなと。デッキは他の場所の影響をほとんど受けないので、純粋に積雪は1メートル20センチといったところでしょうか。しかし、山は斜面になっているので、雪が流れてたまっている場所は裕に2メートル以上ありました。

 でもって、男3人で一夜を明かし…、縄文杉に「今年もよろしくお願いします」と言って、お別れしました。


 まかり間違っても、初心者〜中級者だけでこのレベルの雪山は登ってはいけません。良い子は絶対に真似しないようにお願いいたします。

2011年1月17日月曜日

ラーメン編。

 え〜、屋久島にいて不便なことはほとんどないのですが、あえて言うならば「ラーメン」なんです。そう、うまいラーメン屋さんが残念ながら…。というわけで、旅は道連れ、世はラーメンということで、ラーメン編もかかせていただきます。

 まずは飛騨高山の「甚五郎ラーメン」。このラーメンは高山のsayoちゃんから教えてもらったラーメンなんですが、こいつがうまいのってなんのって…。屋久島を出て一発目のラーメンということもあり、感激…。濃厚そうに見えて濃厚ではなく、しょっぱそうに見えてしょっぱくない。味は優しい醤油味。ん〜、シンプルな味がボクの食道を通っていきました。本店で食べたのですが、数店ほどチェーンもあるらしいです。


 お次ぎは北海道釧路の「愛楽亭(あいらくてい)」。嫁の実家のすぐ近くにある激ウマラーメンです。高山の醤油とは違い、釧路ラーメンは塩がメイン。見よ!この透き通るスープ。右上にあるのは摺おろしたショウガです。年齢が増えていくと濃いものが苦手になっていくといいますが、ボクも例外に漏れず、さっぱり系なさわやか系ラーメンが好みとなってきました。いや〜、それにしてもここのラーメンはうまいんです。
 釧路に行ったら必ず行くお店。なかなか釧路に行くことはないと思いますが、釧路に行った際にはぜひ足を運ぶ価値があります。

 お次ぎは「ボニートボニート」。東京の武蔵小山にある「カツオ」なラーメン屋さん。下の写真を見ると、強烈に濃厚そうに見えますが、実はこれがさっぱりなんです!というよりも、優しいという表現が近いかな?国産の野菜にこだわり、カツオにもこだわる隠れたお店。十人も入らない店内は行列…。
 ちなみに初めて食べるラーメンでした。というのは、今まで味わうことがなかったタイプなんです。こってりとかさっぱりという表現ではなく、なんと言ったらいいか…。気になる方は足を運んでください。添加物などを一切使っていないという点も凄いなと。大きな声で「ウマい!」というよりは、「出会えてよかった…」という感じ…。
 thussyに教えてもらった名店です。

 そして、最後はボクも働いていたことのある渋谷。渋谷をこよなく愛する人は知っているかもしれませんが、あやしい路地にある中華のお店「喜楽」。もやしラーメン&湯麺は間違いない。場所が場所だけに男性が多い?サラリーマンも多い?寒い日だったので温まりました。
 ラーメンブームにのっかることなく、シンプルな中華(中華そばではない)を貫いているお店です。いつも行列が出来ていますが、回転は早いです。せま〜い店内で食べるのがまた良い感じです。


 というわけで、次の年末年始までラーメンはお預け!ラーメンを夢見ながら、シーズンへ向けて活動してまいります。

 というわけで、観光&里帰りブログは完結。2011年も元気に張り切っていこうと思います。なにとぞ、よろしくお願いいたします。

あけおめブログ観光編。

 え〜、観光に携わる者として、自分が自分以外の観光に触れる機会は毎年作らなくてはいけないと思っています。ガイドとしては、他のフィールドに行くことも大事ですし、とにかく自分が「お客」の立場にならなければ、次のステップにはつながらないなと。

 でもって、観光編の一発目は白川郷の「幸エ門」という合掌造りの民宿。これまた一つのポリシーがあるのですが、観光地のど真ん中に泊まるように心がけています。アメリカでも借金覚悟で国立公園内に泊まった記憶が…。といっても、高級なわけではありません。あくまで「核心に触れることができそうな」という想像の上で泊まってます。
 そして、「幸エ門」が大正解ッ!宿のご主人が世界遺産登録へ向けて頑張った人で、お話好きの方でした。女将さんの料理も郷土な感じでうますぎでした〜。まぁ、地酒でメロメロにはなりましたが…。ニゴリ最高!
 ちなみに下の写真はご主人の趣味的な部屋でして、もちろん合掌造りの中です。ここでいろいろと話して、充実した時間を過ごせました。このオモテナシと空間。ん〜、生の声が心に響きました。

 お次ぎは奥飛騨の温泉宿。こちらは年に一回のスペシャル宿でありまして、30代女性に人気のある宿でありました。「深山桜庵」。ボクのセレクトではありませんが…。
 でもって、この宿が泊まり心地がスペシャルでした〜。こんな所、あと何十年後に泊まれるだろうか…。屋久島に帰ってから、納豆&みそ汁のみの生活を誓い、幸せなひとときを過ごさせていただきました。
 高級な場所はほとんど泊まったことはありませんが、やはり「サービス」が違います。まず第一に接客が「堅苦しくない」ということ。たいしたことのないホテルや宿ほど、「かしこまって」接客しているような気がします。肩の力を抜きにきたのに、肩に力が入った接客では満足できません。もちろん適当な接客ではなく、ユルさがありながらも丁寧さを持っている。ん〜、この辺がキーかなと。部屋の作りもナイスで、お茶の香炉が印象的でした。この細かさもビビッと心に響きました。

 お次ぎは飛騨高山の「陣屋」。こういう文化財の中をガイドしてくれる方がいたので、迷わず頼みました〜ッ!職業柄なのか、ガイドがいる所ではまずガイドを頼むというのがポリシーなわけですが、とっても良い人でした〜。しかも、話が面白いッ!まるで演劇を見ているかのように熱くガイドしてくれました。20分の予定がいつのまにか一時間以上に…。ありがとうございました!
 今回の旅でもいくつか案内していただいた人がいましたが、自分の知らない土地へ行ったらガイドという存在は実に大事な仕事なのだなと再確認ッ!ボクは大事な仕事をしているかどうかと自問自答な日々を過ごしております。

 そして、大きなことではないのですが、心に響いたのがクリスマスな空港でした〜。普段は整備に没頭している方達が寒い中、クリスマスなコスプレで見送ってくれました〜。個人的にクリスマス自体が難解なイベントなのですが、なぜかこの風景を見てホッとした自分がいました。周りのお客さん達も大喜び。サービスって「素晴らしい無駄」だと言った人がいますが、なるほどと思いました。

 というわけで、屋久島以外の地で観光に触れてきたわけです。屋久島の観光が少しでも良くなるように、これからも張り切っていこうと思う2011年の始まりであります。

遅ればせながら、あけまして…。(風景編)

 大変遅れましたが、あけましておめでとうございます。ちょいと島を離れて、里帰りしておりました。思わず、長旅に…。まずは風景編としてこの旅で印象的だった風景をブログに載せたいと思います。

 出発は12月19日。朝一番の高速船で島を出たのですが、いきなりガイド仲間が結集してしまい(打ち合わせ無しなのに)、船の中は修学旅行状態となりました。そして、その日の朝は大快晴!少しずつ離れていく屋久島に後ろ髪ひかれつつ、振り返っていると奇麗に全貌が見えました。中央が宮之浦岳。左側のとんがった山が愛子岳です。写真ではわかりにくいですが、冠雪しております。

 そして、屋久島の逆を見ると(種子島方面)、真っ赤な太陽が昇ってきておりました〜。ん〜、良い日旅立ちです。

 でもって、一発目の目的地はトヨタッ(愛知)!空港から向う途中、バス中でも日の出がッ!

 トヨタで油を売ってから、この里帰りの中でのビックイベントの一つ、白川郷へ。想像以上に良い所でした。タイムスリップしたような感覚に…。ボクはもともと樹が好きな人間なのですが、この「家」は凄いなと。しかも、文化財とかいうレベルじゃなくて、今も普通にそれを使って生活が営まれているという点にググッときました。大変なのは100も承知の上で、エクセレントな感動でいっぱい。もし、自分の家を建てる日が来たら、もう一度この地を訪れたいなと。もちろん茅葺き屋根は無理だけど…。

 岐阜まで来て、アルプスな風景を楽しまないわけにはいかないということで、奥飛騨から西穂を見てきました〜!もちろんロープウェイで…。装備は全くもってきていないので登れるわけもなく…。中央の西穂も、槍もバッチリ見えて上機嫌。屋久島の山とは違う風景ですが、なぜだか永田岳を思い浮かべてしまいました。似てないけど、似ている。

 そして、飛騨高山へ向うのですが、その前に飛騨古川へ。ここはボクの友達の実家があるところでもあって、高山以上にしっとりした街。ん〜、木の文化は素晴らしい…。

 その後は観光の勉強ではなく、里帰りモードに…。ちなみに屋久島のハイシーズン中から計算すると、ただいま7キロ増のデブ男に成長!毎年、こうなんですけどね。脂肪をたくわえております。ボクの実家と嫁の実家で合わせて2週間ほど、食っては寝て、寝ては食い、一年のうちでもっとも動かない2週間を過ごしました。

 でもって、ちろっと東京へも寄って行ったのですが、中学時代の友達の家へ遊びに行きました。東京の友達に会う暇はなく、残念…。都会のスペシャル一等地のスペシャルマンション…。マンションの中に、病院から保育園、スーパーもなんでもかんでもあるという凄い風景を見てしまいました。いや〜、凄いなと。白川郷で茅葺き屋根の家を見た後の超高層マンション…。日本て面白いです…。


 そんなこんなで無事に屋久島へ帰還。帰ってきたら、山が雪まみれでビックリ。今年はここ10年の中で、1〜2を争う雪になりそうです…。気温が上がらないので雪も溶けない。普通に縄文杉へ行けるのは2月末かなぁ〜。

 次号は「観光編」をお送りいたします。