2009年6月30日火曜日

読売新聞「入山規制」の記事について。

 本日は、原稿を書いたり、HP更新したりと、
久々にインドアな一日でありました。たまにはいいもんです。

 で、6/20の読売新聞に
観光客増、荒れる世界遺産…屋久島に11年度から入山制限」という記事が載りました。
この宮沢記者という方が書いた記事が物議をかもしています。
特に現場で働くガイドは、憤慨している方も多いです。

 ボクはというと、この無責任で何もリサーチしていない記事にガックリでした。
はっきり言うと、「屋久島の自然、屋久島の観光を全く理解していない」んですね。
記事を読むと一方的に「観光客」が悪者になっているんです。
いや〜、これには参りました。
「読売旅行」という読売新聞系列の旅行代理店がありますが、
もしこの記事に責任を持つならば、縄文杉へのツアーは一切行えませんね!
と、皮肉を言いたくなる感じです。

 では、実際の所はどうなのかと疑問に思う方もいると思います。
現状はというと「屋久島の自然」は全然大丈夫です。ご安心ください。
問題となっているのは「トイレ」と「道」です。
つまり「自然」ではなく、「人間が利用する所」なんですよね。
 じゃぁ、その「トイレ」と「道」はどうなってるの?となります。
「トイレ」はけっこう「香り」が凄いですね。
女性のお客さんはちょっとかわいそう…。
一般的な山小屋のトイレとしてはきれいな方なんですが、
日頃登山をしない人にとっては、なかなかのもんです。
 じゃぁ、ちゃんと管理してきれいにすれば?となります。
そうなんです。県や町や林野庁や環境省の管轄でトイレがあるわけですが、
この管理がうまくいっていないんです。
例えば、一日に300人ぐらい山に入る日が続いても、
3週間以上全く管理しない時も多々あるんですね。
だから、「香り」が凄くなる…。
ボクらガイドは毎日のように登っていますから、その変化がわかります。
汲取&清掃した後のトイレは、超〜きれいだし、素晴らしいと思う事もあります。
つまり、「管理の怠惰」なんです。
そこに目を向けていない読売新聞の記事…。
いや〜、これで給料をもらうってのはちょいと酷いです。
本気で仕事をしてほしいなと。
批判ではなく、正直な感想です。

 では、「道」はどうなの?と思う方もいるでしょう。
確かに登山道1〜2mぐらいの植物はすれ違いの時に踏まれちゃいます。
といっても、これだけ多くの登山者が来ているにも関わらず、
縄文杉ルートはここ数年はほとんど変わっていません。
逆に整備が進み、歩きやすくなっているし、道に関してはそれほどでもないと思います。
 問題となるべきは、白谷雲水峡の苔の方です。
ボクが初めて来た時に比べると、道のそばにある苔はかなり少なくなりました。
「ものののけ姫の森」と呼ばれるところは、広場ができてしまったほどです。
それでも応急処理的に、木製の柵を作ったりして、これ以上は大丈夫なのではないかと。
 自然を楽しみに来ている観光客ですから、
しっかりとマナーや森との接し方さえわかれば、
意図的に荒らす人は皆無に近いと思います。
 ガイドがいれば、どこまで遊んでいいのか、悪いのかがわかりますが、
一般で来ている方たちは、ついはしゃいでしまうこともあると思います。
つまり、観光客への広報がうまくいってないということになります。

 ボクが一番引っかかった文章は、
「激増する観光客のし尿や踏み荒らしのために、崩壊寸前だ」とまであります。
ん〜、この強い表現を見て、ボクもガイドをやっていなければ、
あぁそうなんだ。屋久島って崩壊寸前なんだ〜。と思っていたはずです。
 ところがどっこい、先日おこなわれたフォーラムでは、
「自然が変わっているのか」という話題はたいした話はありませんでした。
矢原先生という方は「観光客ではなくヤクシカの食害が問題」といい、
吉田先生という方は「自然に関して言えば30年前と全く変わってません」と言ってました。
 ボクもそう思います。30年前は2歳だったのでわかりませんが、
この島の自然はそう簡単には崩れないだろうと思ってます。
かなり強靭な生態系を持った島ですから。
多量の雨、南の日差し。

 また「休日の入山者が1000人前後になることも珍しくない」という文章も…。
縄文杉が発見されてから、1000人の登山者に到達したのは、
昨年のGW5月4日の記念すべき、1日のみです!
今年は1000人を超える日はありませんでしたし、
900人ぐらい登った日が1日ありましが、携帯トイレ作戦やガイドの呼びかけで、
とてもスムースに登山できました。
この宮沢記者は、本当にリサーチして記事を書いたのだろうかと疑問に思います。
もしくは感情的につっぱしってしまったのかもしれません。

 とまぁ、いろいろと書きましたが、屋久島が注目されていて、
さらには屋久島が色々な意味での過渡期であることは間違いないなと。
みなさんも、今後の屋久島の動きにご注目ください。

2009年6月29日月曜日

雨上がりの苔の森。

 昨日に引き続き、愛知からのkeiさんと白谷へ行って参りました〜。
昨日の天気があまりに強烈だったがために、本日はどうなるかと思いましたが、
朝から青空が出る梅雨らしからぬ天気となりました。
屋久島ってのは天気で様々な表情が見れる所です。
つまり、同じ森はありません。
光も、水も、空気もみんな違う。
登った日によって違う所がいいんですよね〜。
 で、昨日の大雨で森の中はかなりの潤い。
keiさんもバシバシ写真を撮りながら歩きました。
 入り口では団体様ご一行がいたのですが、
もののけ姫の森と呼ばれていた所までは来ず、
ほぼ貸し切り状態で、潤った風景を楽しむ事ができました。
相変わらず、元気いっぱいのkeiさん。
叫び声にも近い感動いっぱいの声を森の中にこだまさせていました。
 空には薄い雲があって、随所に太陽の光が森に差し込みました。
その度に足を止めて、光合成。
この雨上がりの木漏れ日ってのは森と一体化したような錯覚まで起こしちゃいます…。
 そして、太鼓岩到着!
けっこうな強風でありましたが、視界は良好!
keiさんは間違いなく雄叫びをあげながら、その絶景に吸い込まれてました。
宮之浦岳までは見えませんでしたが、気持ちよさは第一級でありました。
強風もなれてしまえば、自然の扇風機。いいもんです。
 ランチタイムは世間話やら、旅の話や人生論で盛り上がり、
ボチボチ下山開始。
といっても、白谷の場合は帰りも見所盛りだくさん。
ようは風景のどまんな中を歩くようなところなので、
止まっては歩き、歩いては止まり、テクテクトレッキング。
 そして、ヒメシャラの花が地面に落ちていたので、
わざと苔の上にのっけて、写真タイム。
ん〜、絵になる。濃厚な緑に淡い白…。
いいもんです。
 そして、3時になったので、沢でオヤツタイム。
川のせせらぎでのコーヒーブレイク。
keiさんもすっかりこの森の一部になってましたねん。

 2日連続トレッキングでしたが、keiさんは楽勝モード。
帰り際の車内で話していたんですが、
「疲れてはいるけれど、心地いいんですよね」と…。
まさにその通りだと思います。
屋久島って、身体は疲れるけど、心はなぜか元気になっちゃうんですよね。
しかも、こんな雨上がりの日はマイナスイオンだらけですから。

 てなわけで、keiさんお疲れちゃんでした〜!
今度はどこの山に登りましょうか!?
北海道も沖縄もいいですけど、ヤク中(屋久島中毒)にも気をつけてくださいね!

2009年6月28日日曜日

残り一時間は雷雨!怖かった縄文参拝。

 本日は名古屋からお越しの超元気なkeiさん、
従姉妹で神奈川からきたhiromiちゃんとyokoちゃん。
車に乗った時点から、車を降りてお別れするときまでワイワイしておりました。

 朝はなんとこんな青空が見えていました。
写真ではよくわかりませんが、「夏色」に近づいて来たなと。
 トロッコ道後半に入ると、知り合いのガイドから「後ろから100人くるよ!」と
久々に混雑する気配がある登山道でした。
ここまで、のんびり系で来てしまったがために、
これから「先行逃げ切り」は無理です。
というわけで、遠回りしつつ、時間差攻撃をすることにしました。
100人の団体に突っ込むほど、ぼくは勇気がありません…。
 すると山道を登るために軍手をはめました。
なんと「杉」という漢字が二つも!
ん〜、hiromiちゃんが「杉」のファンだったとは…。
もちろん名前に杉がつくだけなんですけどね。
 遠回りしたり、撮影会したりと、なんとか100人の団体をかわして、
念願の縄文杉到着ッ!ん〜、雨がなんとも気持ち良かったっす。
縄文様の前でいろいろ遊んでいたら、いつのまに1時間近くたっていました。
もちろんデッキをおり始めたのは、本日最後のチームでした〜。
というわけで、貸し切りの素晴らしさを再確認。
 行きでのんびりしていたので、帰りは比較的サクサクとおりました。
するとどんどん暗くなっていき、厚めの雲がではじめました。
雨も激しさをましていきます。
 と、3代杉付近で雨がやんだので、3時のオヤツ。
ワイワイ談笑しながら、森の中でひとときを過ごす。
ん〜、いいっすね〜。
 がしかし、片付け始めると、どんどん大雨に!豪雨!
オヤツを食べ終えたあとでよかった〜。
 そして、小杉谷休憩所あたりで猛烈な雨へと変化していきました。
いや〜、これぞ屋久島の梅雨といった感じで、個人的には大好きです。
大量の雨だから、この島があるわけで、
その水の力を見るだけでも、実に美しい景色でありました。

 雷が去ったかなと思って、東屋を出たのですが、
よりによって、橋で「ぴかっ!ごろごろごろごろごろ〜」!となってしまいました。
みんなで橋を渡りきるまで全力疾走!
ん〜、当たる確率はほとんどないとはいえ、あんなに近くで鳴られると、
本当に怖かったっす!いや〜、去年の梅雨以来の激しさでありましたぁ。
やっぱり梅雨はこうでなくっちゃね。
怖かったけど、面白かったなぁ。
 そうこうしている内に、雷雨も止んで来て、トロッコ道上は潤い天国でした。
ここぞとばかりに、みんな「水」の写真を撮りまくってました。
 顔としては、ほとんど疲れを見せなかった皆さん。
しかし、それなりに身体は疲れたのでは。
最後の橋でバッチリ笑顔が満点でありました〜。
 駐車場から車に乗っても、ワイワイしてました。
鹿がでてきて、猿がでてきて、おまけに最後は虹のある風景。
いや〜、素晴らしいっす。帰るのが遅くなっちゃったけれど…。


 というわけで、みなさんおっつかれちゃんでした〜!ボクも楽しかったっす。

keiさん:トレッキングシューズのソウルはがれ事件は良い思い出ですね〜。次回、屋久島に来る時はぜひぜひ良い物を選んでください。にしても、今日の二人は娘ぐらいの差があったかもしれませんね!ある意味、一番元気でしたよ〜。

hiromiちゃん:いや〜、良い写真がいっぱい撮れたかな?いとこ同士、写真の話ができると面白いだろうなぁ〜。最後はしっかりと縄文様に挨拶できたかな?森の遊びを覚えつつ、また屋久島で会いましょうね〜!首を長くしてまっとります。

yokoちゃん:本日の明るい雰囲気を作ってくれてありがと〜。yokoちゃんトークがなかったら、最初から最後までは盛り上がっていなかっただろうなぁ。yokoちゃんの人格に乾杯!さてさて、次回は帰りがけに見えた太忠に挑戦する?まだまだ他にも残ってるよ〜。

2009年6月27日土曜日

第1回屋久島研究フォーラム。

 本日は14〜17時まで、「屋久島研究フォーラム」がありました。
なにやら「屋久島世界遺産地域科学委員会」なるものが発足されるのですが、
それを記念しての講演とパネルディスカッションだったのです。

 いや〜、初めの基調講演では矢原先生といって、
もう30年ぐらい屋久島を研究している先生の講演だったのですが、
なかなかどうして面白い内容でした。
ガイドは普段から色々と勉強やら情報収集をしているんですが、
やはり研究者というか、科学者は違いますね〜。
説得力もさることながら、たぐいまれなこの島への愛が伝わってきました。
 屋久島の凄さというのは、すでにわかりきっている事なんですが、
あらためて、いや、倍増するかのように屋久島が凄い島であることを再確認。
その辺を屋久島に来た人たちに紹介するのがボクらの仕事なんだと再認識。
1人でフンフンうなずいておりました。

 講演の後はパネルディスカッション。
他の先生とガイドの重鎮が二人が話してくれました。
これまた屋久島への愛がビンビン伝わり、良い時間でした。

 唯一、批判するわけではありませんが、
行政のトップとして動かなければいけない屋久島町長はちょっと頼りなかったです。
色々な決め事や判断を求められる人であるがゆえに、愛が伝わってこなかったっす…。
一番、声が大きくて、その点では聞きやすい話だったのですが…。
表面的な言葉を並べても、島への愛が深い人はきっと見抜けたはずです。
これがボクの正直な感想です。
 というわけで、大雨の降る屋久島でしたが、
実りのある時間を過ごす事ができました〜。

6/26 撮影大会となった縄文参拝。

 6/26は参加者5人中3人が一眼レフを持ってくるという写真大会となりました〜。
おニューのカメラを持って来たyokochin、広島から写真好きなkanaちゃん、
一眼ではないけれどパチパチ連射しまくるnoriちゃん、
そんでもって問い合わせの段階から写真好きですと言っていたyamaちゃん&mihoちゃん。
スタートからゴールまでシャッター切りまくりでありました〜。
 といいつつも、日帰りの縄文杉参拝では三脚をすえて撮るような時間がないのが残念。
手ぶれなく撮れたかなぁ?そこだけが心配であります。
まぁ、撮れた写真というよりも「シャッターを押す快感」だけも相当楽しいっすけどね。

 スタート10分で撮影大会開始ッ!
さて何を撮っているのでしょう〜?
 トロッコ道終盤で、yokochinのニューカメラ実力発揮!
ん〜、このアングルで撮れるのはこんなデジカメならでは。
超ローアングルで良いの撮れたかな?
 屋久島の森でひときわ目立つ木に「ヒメシャラ」があります。
オレンジ色の木肌がなんとも美しい木でありますが、
そのヒメシャラに花の季節が訪れました〜。
花ごとボトッと登山道脇に落ちてます。
うまい具合に苔の上に落ちたヒメシャラの花。
この季節の風物詩ですなぁ。
 山道に入ってからも、バンバン撮ります。
それだけこのルートには魅力的な被写体があるんですよね〜。
 そして、縄文様到着ッ!
到着した時は、団体様ご一行もいてやや混雑気味。
写真を撮ったり、ボ〜っとしたり、いろいろお話をしているうちに、
いつの間にか展望デッキは貸し切り状態となりました。
のんびりしすぎ?1時間以上いたのですが、
縄文様を前にすると20分ぐらいの感覚なんじゃないかなと。
ん〜、ここはいつきても時間の感覚が狂います。
noriちゃんは必死に縄文様の声を聞こうとしております…。

 展望デッキでも色々とカメラの秘密アイテムを使いつつ、
大撮影大会!そこで、一瞬だったのですが、濃厚な霧が通り過ぎました!
yamaちゃんはそのとき、手に持っていたのが携帯のカメラ。
ほんの20秒ぐらいの出来事だったので、うまく撮れたかなぁ?
 下山は、霧の中を歩く幻想的な森を歩きました。
こんな美しき森と遭遇しやすいのが、梅雨の季節。
いいっすね〜。
 帰り道のトロッコで、みんなが写真を撮っているとき、
kanaちゃんは1人線路の上で、ぽ〜っとしてました。
すかさずローアングルで激写!
なかなか良い写真だと思いません?雑誌かなにかのイメージ写真風。
 で、帰りがけは晴れていたので寄り道。
そこそこ、時間は押していたのですが、日も長いしよいかなと。
そしたら、みんなワイワイ、おのおの自然を楽しめたようでよかったす。
もちろん三時のオヤツもほおばりました〜。
 この時期は沢に足をつけても大丈夫なくらいの気温。
といっても、足をつけた瞬間はひゃっこいっす。
yamaちゃん&mihoちゃんも初めは叫んでましたが、
ちょっとしたら気持ち良さげにしてましたん。
 寄り道から帰りのトロッコはけっこう鹿ちゃんが出没!
カメラマン達の腕が鳴り響き、その都度撮影会。
鹿を撮るのはなかなか難しいんだけれど、いいの撮れたかな?
 登山口に着くと、最終チームになってました…。
まぁ、のんびりしすぎてたびたびある事なんですが…。
あっという間に時間というものは過ぎ去ってしまうもんです。
こんなに長時間アウトドアで過ごす時間もないですしね。

 帰りがけの車から、猿の群れが!
そして、かわゆい小猿ちゃんも顔を出してました〜。
もちろん撮影会開始ッ!

 そんなわけで、ワイワイ楽しい縄文参拝となりました〜。

yamaちゃん:一眼レフのフィッシュアイは無理かもしれないけど、あれならいいっしょ!いろいろあるらしいから、ぜひぜひ購入して楽しんでくださいな〜。かなり使える!あと、ウィルソン株で撮った「愛を懇願するショット」はなかなかよかったすよ〜。送りますから、待っててくださいねん。

mihoちゃん:yamaちゃんへのメッセージとは裏腹に、本物のフィッシュアイレンズをyamaちゃんに買ってもらってね〜〜〜〜!押しが大事かもよ…。必要経費ということで…。ハハハ。もしくは、「広角レンズ」ってのもいいかもしれない!どっちにしろ買ってもらう作戦で!

kanaちゃん:yamaちゃんの「愛を懇願するショット」とは裏腹に、kanaちゃんの「愛」は「まだ届いていない愛」ってな感じの写りだった〜〜〜〜ッ!というわけで、今度は恋人を連れて屋久島遊びに来てね〜〜〜〜!!

noriちゃん:ツアー中の明るい雰囲気はnoriちゃんによるところが大きかったね〜!noriちゃんの元気度がそのまま出ていたような気がする!ありがと〜!で、ボクの後ろをよく歩いていたから、noriちゃんのアップで写った写真が意外と多かった。阿蘇とは違う自然に触れたくなったら、いつでも屋久島に来てね〜!まだまだ見所が盛りだくさんだよ〜。

yokochin:ニューカメラの写りはどうだったかな?あのバリアングルはいいね〜!かなりキツい態勢でなければ撮れない写真も、あれなら楽に撮れちゃう。新しい世界だね。で、車で一人一人にバイバイして最後までみんなを見送ってくれてありがとう&寂しかったでしょ…。で、また寂しくなったら、いつでも屋久島においでよ〜!新たな出逢いを求めて…。

2009年6月25日木曜日

皆既日食についての講演。

 昨日の夜、いよいよ来月に迫った皆既日食をお題にした「屋久島講座」がありました。
「屋久島講座」を受講するのはほとんどがガイドなんですが、
一般の人も興味があれば受講できる講座です。
毎回、各界の先生を招いて興味深い内容が聞けるナイスな勉強会でもあります。
 そして、今回はなんといっても皆既日食がネタということで、
ワクワクドキドキで話を聞いてきました〜。
ん〜、聞けば聞くほど興味深く、珍しい現象なんだなと。
太陽、月、地球…。もちろんこれを語るには天体の話題へ発展し、
さらには広大な宇宙の話へと展開していきました。
毎日のように屋久島の森を歩いていると「時間の感覚」が良い意味で狂います。
屋久杉を代表とする植物たちの生き様を感じるわけです。
しかし、今回は「空間の感覚」が狂ってしまいました。
考えれば考えるほど、意識がどこか遠くへいってしまう感じ。
久々に「脳内旅行」をしちゃいました。
 脳みその中が宇宙の彼方へ行ってしまいややボ〜っとしたまま、
某民宿へ遊びに行きました。
今年初となるクワガタが玄関にいて、ちょいと戯れました。
おそらく「コクワガタ」のメス。メスは本当に見分けが難しい…。
少年心がよみがえってきました。
今年の夏は甲虫たちとどれくらい会えるかなぁ〜。


 それにしても、今年の梅雨は雨が降らない…。
今日はちょこちょこ降るものの、大雨にはなりませんでした。

2009年6月24日水曜日

THE 梅雨。6/23

 本日はまさに梅雨らしい梅雨の中を、
愛知から自然観察指導員&川マニアのhibiさんと縄文様へ行ってきました〜。
前日に「大雨洪水注意報」が発令され、
「警報」になったらツアーは中止となりますと打ち合わせをしていました。
そして、案の定、登山口までの道のりはなかなかの大雨。
雷も鳴り始め、暗雲たちこめまくりでした。
 しかし、朝ご飯を食べ、ちょっと様子見していると、
雨は弱まり、なんてことない小雨になりました。
このくらいなら、問題ないと判断し、いざ出発ッ!

 今朝と前夜の雨の気配が川に現れておりました。
ん〜、いつもは透き通った水も、ここぞとばかりに濁流ッ!
安全な場所だとわかっていても、この水の音と水量にはビビっちゃいます。
 本日はいつものガイド用カメラを忘れてしまい、携帯電話のカメラにて撮影です。
ん〜、いつもは巨岩がゴロゴロしているのですが、
8割以上水の中にうまっております。
 この下の写真がいつもの川の状態です。
 ん〜、こんな風景を前にすると自然の力を感じてしまいます。
恐るべし、水の力。

 とはいいつつも、激烈に大雨ではなく、
ほとんど傘もささずに、トロッコ道を歩く事ができました。

 ここで、平らな所を歩くのには慣れていたhibiさん。
山道になったら、ジワジワと体力を奪われていきました〜。
そうです。縄文杉へはそう簡単には会えない…。
逆にそれだからこそ、魅惑の巨木なわけであります。

 小休憩、大休憩をおりまぜつつ、テクテク歩き、
途中の水場でランチタイムッ!
すると一気に元気になったhibiさん!
お腹は減っていないと感じていても、
実はお腹が減っていたのかもしれませんね。
疲れると普段の感覚とは違うので、早めにランチしておいてよかったっす!

 その後は、快調に縄文杉へたどり着く事ができました〜!
実はhibiさん、ここまでコンデジで撮影していたのですが、
縄文杉を撮るためだけに持って来たデジタル一眼をリュックから取り出しました!
いや〜、重い一眼レフを持って来たかいがありましたね〜。
縄文杉は動きはしないんだけれども、
一眼のシャッターを押せなかっただけに、ここぞとばかりに連射しまくり!
いや〜、あのシャッター音は気持ちよかったっすね〜。
雨のシャッター音のコラボレーション…。
ん〜、良い時間でありました。
 そうこうしているうちに、デッキは貸し切り状態に。
午後からも強烈な雨が降るだろうという予報だったので、
みんな早く降りていったんでしょうね。
 下りの道のりは、滑りやすい状態だったので、
雑談やら談笑やらでボチボチ歩いていきました。
それでも雨はそこそこって感じで、「屋久島の大雨」とまでは行かない感じでした。

 トロッコ道も快調に歩き、三時のオヤツはいつしか4時半になってましたが、
小杉谷にある休憩小屋で「喫茶・小杉谷」を開店!
疲れた身体とコーヒーブレイク、そして徐々に強まる雨の音が気持ちよかったっす。
hibiさんともいろいろと話が盛り上がり、良い時間でありました〜。

 喫茶・小杉谷から駐車場までは40〜45分。
この間、雨は強くなり、トロッコ道は道というより「小川」状態に…。
これもまた梅雨の風物詩ですなぁ〜。

 駐車場に着き、「想像していたよりもしんどかった〜!」
「だけど、今まで見て来た風景で1〜2番目に良かった〜!」とhibiさん!
いや〜〜〜、お疲れちゃんでした〜。
もう歩きたくはないと思いますが、身体をいじめたくなったら、
いつでも縄文杉へ会いにいきましょうね〜〜〜〜!

2009年6月22日月曜日

美しき梅雨の森。

 本日は、大阪から一人旅&写真好きのmariちゃんと白谷へ行った来ました〜。
前日は雨が降る天気予報。mariちゃんは打ち合わせの電話でちょっとビビり気味…。
しかし、朝になってみたら、あらビックリ!
かなりの快晴!そして、夏を思わせる青い空!
思わず、車を降りて撮影会をしてしまいました〜。
 本日は白谷もかなり空いている感じで、全体でも50人ぐらいだったんじゃないかなぁ。
7月からの観光シーズンひかえて、嵐の前の静けさって感じでありましょうか。
山ではそこそこ雨が降っていたので、森のコンディションも絶好調!
ん〜、mariちゃんの運は恐るべし。
 カメラ好きなだけに、mariちゃんはのっけから快調にシャッターを切っていきます。
ガイドブックに出てきそうなポイントでは、一カ所30枚ぐらい撮ってた?
そのぐらいカメラに没頭。というよりも、美しい森に没頭していたのかもしれません。
苔の潤い、森の湿度などなど、白谷日和であることはガイドのボクが保証いたします。
 のんびり歩きつつも、これだけの湿度と天気の日は雨が降りやすいと思い、
まずは太鼓岩を目指すべく、近いルート取りで歩きました。
奥岳全貌を見る事はできなかったのですが、バッチリ風景を楽しめました。
それにしても、今日は強風だった…。ちょっと踏ん張らないと立てないほど…。
でも、ごろんとすれば風も弱まるので、まったりと風を感じてしまいました。
 お弁当を巨岩の下で食べた後、ポツポツと雨が降ってきました。
ん〜、これがまた良い雨でありました。
そして、もののけ姫の森の看板があった苔スポットで雨脚が一瞬強まりました。
そこで、すかさずフラッシュを輝かせて、木霊撮影大会ッ!
ボクのカメラでもちょっとだけ写ったかな?
mariちゃんカメラはけっこういい感じに写ってました〜。
 そして、ゆっくり原生林の中を歩き、雨が降ったり止んだりの天気。
これがまた雰囲気がいいんですなぁ〜。
今朝とは違い、実況中継で緑がより緑になっていく様子…。
ん〜、ナイス!
大雨が降ると渡れなくなる沢までは、サクサク歩き、
沢の近くで3時のオヤツタイム!
傘をさしながらのコーヒーブレイクもまた良しです。
 帰りの30分ぐらいはそこそこの雨が降ってきました〜。
「屋久島の雨」と呼べるまでは強くはなかったですが、
気持ちよさはかなりナイスな雨の強さ。
ん〜、一日で青空から大雨まで体験できるなんて、
mariちゃんはついていたね〜。

 無事下山完了して、車で里に向っている途中、
奇麗な虹が出ておりました!ナイス!


 というわけで、天気で森がモリモリする白谷雲水峡でした〜。

mariちゃん:いや〜、屋久島の森に歓迎されちゃったね〜!これだけ奇麗に天気が移りいく日もなかなかないよ。最後は虹のオマケ付き!さてさて、今度はしっかりとトレーニングして、縄文様に会いにいこうね〜。もしくはもっとマニアックな森へ行く?

2009年6月21日日曜日

のんびり系歩行にて、縄文参拝。

 本日は、ボクの実家と同じ県より、eriちゃんとazumiちゃん。
うなぎがおいしい県より一人旅のyumiちゃん、
そして、仲良しガイドのもとで働く予定の研修生のakiくんと縄文様に会ってきました。

今日は梅雨らしく、湿度が高かったっす。
熱さで汗をかくというよりは、湿度で汗をかいた感じ。
ん〜、梅雨の潤いってヤツですなぁ。

 今月は実に平和な登山道で、今日も100人ぐらいの登山者数。
先行逃げ切りをする訳でもなく、時間差攻撃をするわけでもなく、
ゆっくりとしたペースで歩きました。
 登山口を出て、約一時間ほどのところに「大山神」の神社があるのですが、
興味津々の3人は鳥居までご挨拶に行きました。
さすがに超〜急な坂を見て、登る事はしませんでしたが…。

 その後、のんびりと快調にトロッコ道を進み、バイオトイレでトイレ休憩。
待っている間に、地面を見ていると、ニョロニョロと動くものが…。
そうです、ヤマビルであります。吸血しちゃいます。
とはいいつつ、身体にはついていなかったのですが、
わざわざ指にのっけて戯れてしまいました。
ん〜、ちょっとだけ地球外生物って感じで、そそられます…。
「えぇ!怖くないの〜!気持ちわる〜」と聞こえてきそうですが、
ヤマビルは怖い生き物ではありません。
ただ人間の血を欲しているだけです…。
下の写真はボクの指ですが、その後eriちゃんにバトンパス!
怖がる事なく、しっかりと指で戯れました〜。
それを見ていたyumiちゃんはちょっとビビってましたが…。

 山道に入って、よりいっそう湿度が高くなる山の中で、
ボチボチのんびり、愛の撮影会などをしながら、元気に登りました〜。
なんといっても、この時期は潤いであります。汗はかいたけれど。

 そして、縄文杉とご対面ッ!
展望デッキも空いていて、快適空間であります。
お弁当を食べている時にポツポツ降っていた雨もやみ、
じっくりと対面できました。
 空いている時ってのは、ぼ〜っとしちゃうんです。
でも、それがいいんですよね。心にとっても、身体にとっても。
 なんと昼飯時に発覚したのですが、azumiちゃんは2週間後に結婚式を控えているとの事!
ん〜、縄文様に何を願ったのかな〜。べいび〜?それとも、愛と平和?
とにかく、元気一杯登って来れてよかったっす。

 ふと近くに目をやると、yumiちゃんがボ〜ッ。
上を向いたり、下を向いたり、普段やらない格好をしたりと、
縄文様と戯れておりました。
 その後、定番ショットからイレギュラーショットまで、
いろいろと写真を撮りつつ、別れを惜しんで下山開始。
 帰りの「子宝杉」ではなぜかeriちゃんが安産祈願!
ん〜、とりあえず、良い相手を見つける事が手始め?
いや!eriちゃんなら良い相手がすぐ見つかると思うよん。
 その後は、かなり順調に歩き続け、一気に3時のオヤツスポットへ!
といいつつ、上でのんびりしすぎていたためか、4時半ぐらいになっちゃいました。
屋久島の旬の果物系スイーツを楽しみつつ、
またもやボ〜ッ!ん〜、この森はどんなに時間があっても足りないですな。
 ラスト1時間の下りは、研修生のakiちゃんが先頭にたって皆を引っ張りました。
まだ不慣れとはいいつつも、会話も弾み楽しく下山完了となりました。

 てなわけで、人が少なく、潤う縄文の森を楽しく歩けました!
それにしても、まとまった雨が降らないな〜。

eriちゃん:N県からようこそ!旅の疲れは、ロングウェイでもっと疲れたかな?今度はもうちょっと長期滞在して、さらなる屋久島の表情を観に来てね〜!もちろん、子宝に恵まれたあとでもイインダヨ〜ッ!

azumiちゃん:旦那さんはいなかったけれど、心の中にはいたのかな?それとも微妙なマリッジブルーを吹っ飛ばす縄文参拝となったかな?素晴らしい家庭が作れたら、また屋久島においでよ〜〜〜!もしくは、家庭が危機おちいったときに遊びに来てもイインダヨ〜ッ!

yumiちゃん:上半身と心はぴんぴんしていたけれど、足は結構ぼろぼろになったんでないかい?前日、そんなに寝ていなかったわりに、良い足してたよ〜。1週間じゃぁ、まだまだ屋久島は終わらないからね〜。今度はさらにディープな所へ行こうね〜!

2009年6月19日金曜日

1人フォトジェニック…。

 ようやく梅雨っぽくなってまいりました。
里はそこそこ晴れ間があったのですが、
森の中はけっこう良い雨が降ってました。
おそらく、屋久島が最も屋久島らしい季節です。
この森ほど雨が似合うところもない。
というわけで、本日はオフ日にも関わらず、
美しきスポットへ1人で写真を撮りに行って参りました。

 スポットへつくやいなや、結構な大雨。
下の写真で雨の降り具合がわかるかなぁ〜。
こんな日は傘が非常に有効であります。
本日は普通の傘を2本態勢でカメラを守りつつ、撮影。
それでも濡れる時は濡れるんですけどね。
ブロアーも2本態勢。(シュポシュポして空気の勢いで水を飛ばす道具)
レンズに水滴が付かないようにけっこう必死な作業でありました。
 撮った写真は、新聞やらHPの「こらむ」やらで紹介しますので、
お楽しみに〜ッ!潤ってる写真が数枚撮れたので、
ひからびそうになったらアップしますねん。
 とりあえず、なんとなく梅雨を伝えられるかな〜と思った一枚を掲載。
ユノミネシダというシダは防水加工が施されており、
水をはじきつつ、愛らしい水滴が付くんですが、そんな一枚です。
 いや〜、月に数回はこんな1人フォトジェニックな日があったらなぁ。
梅雨時に、あと2回は雨っぽいフォトジェニックな日を作ろうと思います。

 で、帰ってきてからは、知り合いガイド達と飲み会。
本日は我が家で「たこパー(たこ焼きパーティ)」やりました。
ん〜、たこ焼き最高です。

 というわけで、充実した一日でありました。