2011年4月26日火曜日

通常の縦走ができるようになりました。

 本日(4.27)はCまん隊長と環境省のT川さんと一緒に登山道整備へ行ってきました〜。全国に群がる山好きな皆さんに大人気の縦走コースが今年の大雪の影響で荒れているとのことだったので、GW前に整備しようという話だったのであります。前日も縄文ルートに有志達が集い崩れかけた階段を修復。本日は縄文杉よりもさらに上へ目指したわけです。

 でもって、登山道整備日和とも言える木漏れ日の中、ガンガン歩きます。ガンガン歩いて歩いて、ワープして、休憩。Cまん隊長の奥さんが作ってくれた団子とT川さんのドライマンゴーが激ウマでした。

 でもって、休憩もそこそこに荒れているという情報のエリアに到着。ガイドの足でもここまで来るのに2時間半(通常のコースタイムだと7時間ぐらいはかかる場所なので、よい子は決して真似しないでください!)。東京〜新潟間の新幹線よりも時間がかかるもんです。そして、第一展望所付近へ。う〜ん、ここまでも細かい整備作業をしつつ、爽快な景色であります。これだけ奥岳が見えると整備にも気合いが入るなと。Cまん隊長の男の後ろ姿です。

 3カ所ほどリュックを置いて汗をかきながらの作業。下の写真は杉の枝が折れて、シャクナゲにのっかりぐちゃぐちゃで、さらに雪があった場所です。枝をはらったり、登山道脇に処理した枝を運んだり、作業後は…。

 キレイさっぱり!まだ雪はありますが、歩行は全く快適になりました!

 全体的にもっとハード系な作業が必要と思っていたのですが、数日前にもガイドの有志がちょこちょこ整備していてくれたおかげで、予定よりも1時間ぐらい早く進む事ができました。道上にはまだ雪が残っております。でも、たいしたことはないのでアイゼンも何もいらないです。

 そして、平石まで到着!絶景の中でランチタイム。下からグイグイ作業をすすめてきたので、ご褒美となりました。岩屋付近から太鼓岩方面の景色です。

 ヤブ払いの仕事が終わったので、ホッとしてCまん隊長とのんびりタイム。良い時間でありました。ここからはCまん隊長は泊まりで別ルートへ。ボクは下山途中にはがれたピンクテープや迷いやすい場所にロープをはったりするために今来たルートを下りました。

 新高塚小屋で清掃&整備していたT川さんも登ってきて、見にくくなった看板の補修。奇麗に見やすくなりました!こういう地味な作業が登山道を守っていくのだなと。


 帰りはT川さんとしゃべりながら、ちろっと作業しつつ、ガンガン下っていきました。予定よりも1時間早く作業が終わったので、よかったっす。宮之浦岳頂上〜縄文杉までは通常の歩行が可能です。あとは笹をかれば完璧かなと。できるだけやったのですが、もうちょっとやりたかったなと。

 全国の登山道でもそうですが、屋久島の山も毎年かなりのお金が投入されて維持&整備がされています。今回はどこにも整備の予算がなかったので、ガイドの有志達が日を変え人を変え、積極的にのり出しました。これで最低限の作業ができたと思うので、なんとか2011GWをむかえられそうです。

2011年4月25日月曜日

縄文杉日和な一日でしたぁ。

 本日はニシヤマさん&タムラさんと一緒に縄文杉へと行ってきましたぁ。お二人は昨年の11月に縄文参拝したA氏の職場仲間。美屋久な輪であります。で、始発のバスに乗り込んだのですが、ガイドを含めて11名ほど…。2便も14名ほどでガラガラでした。来週はGW。今年は3割以上観光が減っている見通しですが、GWぐらいは盛り上がりが欲しいなぁと思う日々であります。

 でもって、ほとんど人のいないトロッコ道をスタート。木漏れ日を浴びながら、光合成しながらのテクテク歩きとなりましたぁ。いや〜、気温もほどほどで気持ちよ過ぎでした。もう眠いってなんのって…。降水確率は0%でしたが、やっぱり屋久島ということで、ちろっと雨も降ってくれました。まぁ、このくらいじゃぁ苔も乾いたままでありましたが…。

 屋久島トーク&雑談をしていたら、いつのまにかトロッコ終点近くへ。この辺の桜が見頃となっておりました。小杉谷集落跡は2割ほどしか花が残っていませんが、標高を上げるとまだまだお美しい山桜が残っております。このままだと標高1200メートルくらいの桜はGWぐらいに咲きそうな感じです。植物というのは冬の厳しさに実に敏感であります。人間はのどもとを過ぎてしまえば、忘れてしまうものですが…。

 そんなこんなで山道へ突入。二人ともあまり運動はしていないと言っていたのですが、縄文日和とも重なって快調に登る事ができました〜。途中、ガイドの勇士達がGWのために雪で傾いていた木道を修理してくれていました。ありがたいです。どこにも予算がないということで、全部奉仕活動です。道は違いますが、ボクも明日行ってきます。

 そんな歩きやすくなった道をかけ登り縄文杉へ到着ッ!もちろんデッキもガラガラで、爽やかな涼しい空気の中、初対面となりました。まぁ、屋久島らしい潤いはちょいと足りませんでしたが、そんな日もあるかなと。写真を撮ったり、縄文トークしたり、ボ〜っとしたり、良い時間でしたぁ。

 その後、腹が減ったので、日の当たる場所まで行ってランチタイム。汗ばむまではいきませんでしたが、快適な空間でありました。ここまで晴れてしまうと、大雨が恋しくなるなと。大雨よ、来いッ!お腹も満たされ、もう眠気が加速していきました。歩くのを放棄したくなってしまうほどに…。

 しかし!我々は待っててくれる人がいるので帰らなくてはなりません!というわけで、眠気絶頂の中で下山開始。ボクも眠気のあまりに、3回ぐらい足を踏み外してしまいました〜。まぁ、そう簡単には転ぶことはありませんが。でもって、ガイド内で世紀の大不評だった大王杉付近の歩道が巡回できるようになっていました。これまたありがたいことです。一日の登山者が120〜150人ぐらいでも渋滞がおきて足を踏み外しやすい作りだっただけに、なんとか最低限の修正ができたのではないかと思います。

 そして、時間がたつにつれ、苔が!カピカピです。かわいいっちゃ可愛いんですが、とにかく乾いてます…。雨〜〜〜〜っ!

 下り道も順調で、トロッコ道まで戻って来れました。膀胱も破裂することなく、こちらも順調。そして、眠気が危険な領域にまで…。ユルいトロッコ道で「無」の境地とも言える、3人で無言歩き。思考能力は限りなくゼロに近かったです。時間にも余裕があったので、沢でブレイク。これまた寒くなく爽やかな風の中、良い時間でありました。後半はニシヤマさんが夢の世界へ…。

 沢の水に足をつけて目覚めました〜。そう、我々には帰る場所があるんです。考えてみると、帰る場所があるってことはどれだけ幸せなことなのか…。ふと眠いトロッコ道で考えてしまいました。思考能力は低下する一方でしたが…。そんな中、散っている山桜の花が水たまりに浮いていて、お美しい光景を作り出しておりました。ワビサビであります。

 ちなみにスタート1分で発覚したのですが、タムラさんは高所恐怖症!高い橋を渡る時は、ボクのリュックを握りしめて歩いたんですが、帰り道は一人で歩けるようになっていました!人間、数時間で成長できるもんです。エクセレント!

 というわけで、順調に下山完了!ニシヤマさんの万歩計を見たら、こんな感じでありました。寄り道したりしたので、ちょっと多めですが、良い歩きだったなと。


 というわけで、無事に下山完了!雨乞いをしたくなりましたが、眠気を誘う縄文杉日和な一日となりました。

2011年4月21日木曜日

太忠日和。

 本日は昨年の11月に初屋久島を体験し、一年たたぬうちに再来島のコバちゃんと一緒に太忠岳へと行ってまいりました〜。昨日に引き続き、早朝から雲がない天気…。道路からご来光を満喫させていただきました。それにしても、ここ数日は寒いっす。

 でもって、ヤクスギランドに着いてから、朝ご飯を食ってレッツ太忠。木漏れ日がなんとも心地よい森歩きなモーニングでありました。まぁ、苔がカピカピになりつつあるのもまたご愛嬌ということで…。

 コバちゃんは前回の屋久島でもテクテク歩きをマスターしているので、テクテク歩きで登っていきました。所々に春を感じつつ、爽やかな道であります。ふと上を見上げると、標高1200メートル付近のヒメシャラも新芽を出しつつありました。まぁ、写真で撮るとまだまだホラー映画に出てきそうな写真になってしまいますが、枝の先には春が訪れております。

 それにしても、天文の森はいつきても素晴らしい。休憩しつつ、水の音を聞きつつ、小鳥のさえずりをBGMに時間が過ぎていきました。頂上に行かなくともいいかなぁ〜といつも思ってしまうぐらいに…。といいつつ、もちろん頂上目指して歩くわけですが…。

 でもって、急斜面に突入〜ッ!コバちゃんも久々の山登りに奮闘しつつ、止まっているとかなり寒い気温の中で大汗かいて登りました!足場が悪い上に、この急斜面。ここを越えずして、頂上へは立てません…。

 そして、ヤクシマシャクナゲがたくさん生息するエリアに突入。二人でつぼみがどれだけあるか、探しながら歩きました。がしかし!一個もない!少なくとも、道沿いのシャクナゲにはつぼみがついておりませんでしたぁ。いくらハズレ年とはいえ、これは寂し過ぎる…。

 そんなシャクナゲのつぼみを探しながら歩いていると、いつのまにか頂上へ着いていました〜!本日は流れるようなうす〜い雲が良い演出をしており、安房の街や太鼓岩も見えました。さすがに1500メートルの頂上は風が冷たいっす。
 天柱石の台座でランチをしていたら、今日はけっこう人が登ってきました。全体で15人といったところでしょうか。太忠にしては多いかなと。数年前は何度登っても誰一人合わない山だっただけに、太忠の認知度が上がってきたということでありましょう。
 そして、のんびりまったりした後に下山を開始すると、なんと一昨日に降った雪が残っておりました!一度は全部溶けたのですが、2日前はさぞ凄かったんだろうなと。宮之浦岳方面で20センチほどの積雪とのことで、最後の冬景色といったところでありましょうか。

 そして、行きでは通らなかったところで、ようやく1個見つけました!シャクナゲのつぼみです。いや〜、今年は最低でも一つは咲きます…。来年が大当たりの年になるように、思わず優しくなでてしまいました。

 でもって、最後に天柱石とお別れする場所でコバちゃんが「あたし、ここ好きです」と一言。完全に魂を抜かれたかのように、頂上で静かな時間を過ごしました。ん〜、良い山です。

 かなりのんびりしたので、レッツ下山。途中でストックの練習をしつつ、テクテク歩いて、ランドまで戻ってきました。結局の所、一番最初に歩き始めて、一番最後になってしまいました。
 もちろんいくら遅めの時間帯とはいえ、ランド内の沢でお茶ブレイク。川のせせらぎと緑の空気。今日もまた贅沢なひとときを過ごさせていただきました。


 というわけで、車に乗ってからも、寄り道しまくりで、今日も楽しい太忠岳・天柱石参拝となりました。

2011年4月20日水曜日

一応、山桜がピークな感じです。

 本日はガイドオフ日でしたが、桜日和になりそうだったので、朝一番で太鼓岩へといってきました。一応、ピークな感じです。というのも、今年は冬が厳し過ぎたがゆえに、花が少し弱いかなぁと。でも、ひょっとしたら花が咲かないかもしれないと思っていたので、ホッとしました。太鼓岩の下にポツポツ白いのが山桜です。


 昨年のピークは3月25日頃だったので3週間ほど遅い年となりました。山桜を狙って、屋久島へ来るのは難しいなぁとあらためて実感しました。桜狙いの方は3月末から4月中旬まで屋久島に短期留学することをオススメしますっ!

 ちなみに気になる5月末から6月上旬の「ヤクシマシャクナゲ」でありますが、今年は大ハズレの年になりそうです。本当につぼみがない…。リピーターの方達から「シャクナゲが見たいけれど今年はどう?」という問い合わせが数件きていますが、シャクナゲを狙うならば今年は避けて、来年が良さそうです。参考にしてください。

2011年4月19日火曜日

あられまじりの縄文杉。

 本日もミミちゃんとビーくんと一緒に縄文杉へと行ってきましたぁ。お互いに1人旅同士で、旅は道連れ、世は情けだなと。旅の出逢いってのは、偶然であり必然。必然と思いつつも偶然であり、なんともいいもんです。

 そんでもって、歩き始めて5分ほどたつと日が昇ってきました。ん〜、実に良い色、優しい色。夜明けを感じるというのも縄文杉登山の醍醐味のひとつなのかなとふと思いました。ボクらガイドは毎日のように日の出を経験しますが、都会で生活をする人にとっては、日の出の時間ぐらいに寝る方も多いかと思います。ボクも東京時代はそうでした。山での朝。雨が降っていようが晴れていようが、いいもんです。

 そんな感じでテクテク歩き、小杉谷集落へ到着。山桜はまだまだ見頃であります。ふと思い出した和歌がボクの頭をよぎりました。「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平・古今和歌集)」。古文が苦手な人のために現代語にいたしますと、「世の中に桜の花がなかったならば、春というのはのどかなものなんだろうなぁ」。つまり、桜の花が散って欲しくない!散るなんてことを考えたくない!ずっとこのままの美しさを続けてほしいといいたいのでありましょう。よくわかります、その心。それほどに屋久島で咲く山桜はお美しいです。

 そんなワビサビな小杉谷集落を出発すると、良い雨が降ってきました〜。もう少し強烈なヤツを期待していたのですが、ほどほどで森全体が潤うくらいの雨でした。すると30分ほどで止んでしまい、今度は太陽が!めまぐるしく変わります。そんな太陽が差し込んだときに、ビ〜くんのレインハットに残る水滴がきれいでしたぁ。よくはじいとります。

 そんな感じで屋久島の話をしつつ、雑談しつつ歩いていたら、トロッコ道終了。全体の登山者も団体様を合わせて130人程度だったようで、しっとりとした登山道でありました。でもって、山道へレッツゴー。ミミちゃんは山登りがほぼ初体験だったらしいのですが、天性のバランス感覚でぐいぐい登れました。対するビ〜くんも数年前からアウトドアに目覚めたようで、二人とも健脚で進む事ができました。降ったり止んだり、強く降ったり、風が吹いたりと、なんでもありな天気だったのですが、いつのまにかアラレも降ってきました〜。今日は寒くなるだろうなと思っていたのですが、思っていたよりも寒かったっす。

 そして、ワイワイしゃべっていたら、いつのまにか縄文杉へ到着!二人とも完全に魂を奪われたのか、吐息のような声を出した後はフリーズ状態。完全に停止していました。しかも、なかなか濃い霧が縄文杉を包み込んでおり、これまた美しく威厳のあるお姿でありました。そんな迫力であったので、ミミちゃんの目からは一粒の光るものが…。深くは追求せずに、デッキの上でボ〜っとしてしまいました。団体様もいらしたのですが、長居してしまいました。
 その後、ランチをデッキの先で済ませたのですが、寒かった〜!3〜5度ぐらいでしょうか。みんなでブルブルしながら、幸せのみそ汁をいただきました。

 後ろ髪ひかれつつも、縄文杉に別れを告げ、下山開始。しばらく曇りが続いていたのですが、歩いているとまたアラレが降ってきました。初めは小粒のアラレだったので、みんなで葉にあたるアラレの音を上を見ながら味わっていたのですが、どんどんアラレのサイズが大きくなっていき、顔面にアラレが直撃…。痛かったっす…。

 そんな感じで、順調なペースでトロッコ道まで帰ってこれました。少し足がはる程度だったようで、二人とも基礎体力&バランス感覚がある歩きでありました。トロッコ道も順調で、ワ雑談したり、無言になったりしながら、寄り道スポットまでおりてこれました。コーヒーブレイクを楽しみつつ、良き空間&時間だったなと。風は非常に冷たかったです。

 沢カフェを終了し、ラストスパート。ビ〜くんもミミちゃんも「帰りたくな〜い」「もっと楽しみたい」といいつつ、1日を振り返りながら歩きました。写真はいじける二人…。ではなく、植物観察をする二人です。


 というわけで、無事に下山完了!アラレが顔面に痛い日でありましたが、今日も美しき森&良い一日とななりました。

2011年4月18日月曜日

涙の縄文杉…。

 本日もキヨアキさん&シズコさんと一緒に縄文杉へと行ってまいりました〜!結論から言うと、今日は涙無くしては語れない縄文参拝となりました。レジェンドであります。予約の電話の時から、何かありそうなお電話だったので、ボクも前夜からずっと気合いを入れておりました。

 でもって、前日の雨もおさまり、始発のバスに乗って登山口へ。朝起きてから少しだけご飯を食べたということで、すぐさま準備運動をして出発!ダントツの一番で登山口をスタートしました。若干、暗かったのでヘッドランプを使って、10分ほど歩きました。夜が明けると雲が抜けていき、トロッコ道上は久々の木漏れビームがでてきてました。前日の湿度とあいまって、ビームが生まれております。ふと後ろを振り向くと、なんとキヨアキさんが光の中で歩いていて、まるで後光がさしているようでありました。キマっております。

 ボクは基本的にテクテク歩きなガイドをするのですが、本日はそれ以上のテクテク歩きでトロッコを歩きました。何を隠そう、キヨアキさん&シズコさんは本日の登山者では最高齢だったのであります。正確な年齢は割愛させていただきます…。昔、山で仕事をしていたキヨアキさん、最近山歩きにハマっているシズコさんなので、一歩一歩確実に歩いたわけです。そんなお二人を祝福するかのように、今朝の木漏れ日は長い時間続き、植林地帯も実にお美しい空間に。太陽のビーム光線がたまらない空間を作り出しておりました。腕時計を見ると…、残酷にも2倍ほどの時間が…。

 とまぁ、ボクも時計とにらめっこしつつ、笑顔でスローウォーク。こんなときだからこそ、見える光景もあります。トロッコ道の板に数日前に発芽した杉ちゃんが!絶対的に大きくはなれない場所に発芽してしまったわけですが、その愛くるしさは無限大です。ちなみに1センチほどです。

 そして、なんとかトロッコ道終了!今日の登山者は約180名ほどだったのですが、僕たちはすでに160番目ぐらいを歩いておりました。知り合いのガイドにも、ちょっと心配していただきながらも、山道へ突入〜っ!ここからが本領発揮であります。
 山の仕事をしていたキヨアキさんは山道に入った途端に、快速歩きにっ!聞く所によると、「平らな場所が苦手で、山道が好き」!一般の方にとってはなんともうらやまし過ぎる脚力。前を歩いていたパーティも、抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り返しましたぁ。ウィルソン株で愛を確認しつつ、難所もぐいぐい登って、クリア。「いつでも荷物を持ちますからね」と声をかけていたのですが、そんな言葉は全く無用でありましたぁ〜。本当にお二人とも安定した足さばきでした。

 縄文杉の1時間手前でランチをしていると、思った以上に寒くなってきました。みそ汁の塩分とあたたかさが体に染み渡っていきました。そして、子宝杉に着くとすぐさまシズコさんが抱きつきてパワーチャージ。きっと栄養ドリンクなんかよりも、屋久杉にはパワーがあるなと。

 そして、ここからはほぼ最後尾を歩いていたのですが、縄文杉から下りてくる人たちが声援を送ってくれました!一番に登山口を出たので、みんな追い越していってくれた方達です。もう完全に花道状態っ!「がんばってくださ〜い!」「あともう少しですよ〜!」と熱いエールが心に沁みました。どんどん声援が大きくなっていき、縄文杉5分手前ではシズコさんの目には涙が…。それぐらい熱い声援だったんです。ボクも思わず、もらい泣き…。それでも、安定した歩きは止まりません!


 そして、最後の階段を登り切り、縄文杉へ到着!デッキの上からも「がんばってくださ〜い!」というエールに導かれるように、縄文杉の前に立つ事ができましたぁ。いや〜、ボクもシズコさんも感無量で、涙が止まらなかったです…。涙が邪魔して、縄文杉は見えませんでした。たとえゆっくりであっても、確実に、そしてみんなのエールを力に歩いてきたわけです。達成感とともに、縄文杉ありがと〜と自然に口に出ておりました。

 そんな涙の後には「最終バスに乗る」という関門が待っております。それほどのんびりはできなかったのですが、縄文杉へお別れを告げてレッツ下山。もちろん坂道は得意のキヨアキさん。数チームと抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り返し、順調に下りてこれました。がしかし!平らな道が苦手でありますので、トロッコ道を歩いていると、ドンドン追い抜かれ、最終チームに!西日の太陽が後ろから応援してくれていました。

 なんとかかんとか最終バスに間に合う時間を確保でき、小杉谷集落でコーヒーブレイク!かなり気温が下がっていたので、スイーツとともホットコーヒーが心と体に染み渡りました。充実した休憩を終えて、橋を渡ると、満開の山桜がまた応援してくれているようでしたぁ。森も山も人も、全てがキヨアキさんとシズコさんを祝福してくれていたわけです。お二人も一気にパワーアップして最後の1時間を歩きました。


 そんなこんなで最終バスの10分前に登山口へ到着っ!10分も余裕があったってことです。一番に登山口をスタートして、最後尾で登山口へ到着。約12時間半のロングウェイは一日をちょっと振り返るだけで、笑いと涙と興奮と感動がうづまく縄文参拝となりました。

2011年4月17日日曜日

小杉谷の山桜が絶好調です。

 本日はバッスン&ユカリちゃんと一緒に縄文杉へ行ってきましたぁ。友達の紹介で美屋久の存在を知ってくれたらしく、なんとも「美屋久の輪」な幕開けとなりました。こうやって美屋久が存続していると思うと、感謝感激であります。でもって、先日の大雨の余韻を残す感じで、潤いまくりのトロッコ道をスタート。

 今年はマムシ草が非常に多いような気がします。例年もトロッコ道上はマムシ草だらけになるのですが、例年以上であります。白谷もそうですが、いつもマムシ草が出没する場所に、数株まとまっている感じです。でもって、マムシ3兄弟。なかなかキモ可愛いかなと…。

 テクテク歩いて小杉谷へ到着。いや〜、前日の太鼓岩に引き続き、小杉谷周辺も山桜が絶好調であります。濃い緑、新緑、そして、山桜…。ん〜。絶妙な季節。若干、例年に比べると花付きは少ない感じがしますが、良い世界であります。写真でウマく表現できないのが悔しいほど、お美しい光景が広がっております。

 先日の大雨の余韻はトロッコ道にいろいろと爪痕を残しておりました。線路脇に落ち葉や落ち枝が密集しており、久々に降った激しい雨を物語っております。まぁ、梅雨時はほぼ毎日こんな感じではありますが…。

 そして、写真好きなバッスン&ユカリちゃん。ニューカメラVS旧カメラ対決が縄文ルート上で火花を散らしておりました。

 山道に入ってからも、撮り、

 微妙なアングル勝負で、撮り、

 見上げては、撮り、

 寝転がって、撮りました!

 そんな感じでワイワイしゃべりつつ、写真を撮りつつ、いつのまにか縄文杉へ到着しておりました。とりあえず、2人で雄叫びをあげて、縄文様と初対面。これまた写真を撮ったり、くっちゃべったりしていたら、長居してしまいました。やはり人が少ない日は思わず、ボ〜っとした時間があっつうまに過ぎ去っていきます。気温はやや低めでしたが、それゆえに良い空気感がナイスでありました。

 でもって、長居しつつ、ランチしつつ、下山開始。もちろん、撮ります。


 下りはポツポツと雨が降ってきて、これまた良い雰囲気の中を歩きました。やはり屋久島に来たら、ちょっとでも雨に濡れたいなと。この森を守り、この森を育てているのは雨ですから。

 そんなしっとりした森を順調に下りつつ、無事にトロッコ道まで下りてきました。前日、白谷へ行ってかなり疲れたらしいバッスン&ユカリちゃんでしたが、ちゃんと笑顔が残っておりました。その後はトロッコ道を順調に、快速で歩きつつ、沢でコーヒーブレイク。小雨が良い演出をしておりました。木の葉が屋根になる場所で、良い時間でありました。

 でもって、行きでも撮影会を開いたのですが、帰りも杉の新芽で撮影会。杉の新芽はボクも今シーズン初でありました。ん〜、かわいい。1センチにも満たないこの杉が数千年後には…。想像するだけで興奮してしまいます…。

 そんなこんなで無事に下山完了!意外や意外、バッスン&ユカリちゃんはボロボロになる予定が笑顔満点でありました。最後は募金もしてくれて、気持ちよくバスに乗り込めました。で、数日前かららしいのですが、募金してくれた人に屋久島の地杉を使ったストラップが進呈されるようになったとのことです。まかり間違っても「屋久杉」ではありません。「屋久島の杉」です。なかなかシンプルで可愛いです。


 というわけで、撮って撮って、しゃべってしゃべってな、楽しいしっとり縄文参拝となりました。