2015年11月22日日曜日

憧れのあの山へ。

 昨日〜本日にかけて、秋の恒例行事?というわけで、ヘビーリピーターのコンタニ夫妻と一緒に永田岳へと行ってまいりました〜!何を隠そう、宮之浦岳に登頂した時にバッチリ見えた永田岳に憧れる事、二年の歳月…。日帰りで狙おうと思った時は大雨にあったり、春に行こうと思った時に身体が出来上がっていなかったりと、思い返せば情熱だけは常にあったのでありました。そして、今回!今まで「重い」荷物をかつぐを避け日帰りメインで登っていたのですが、「重い」を「想い」にかえて一泊にて行ってまいりました!しかも、海抜100mの登山口からです!決して、良い子は真似してはいけません!標高差1786m!長い旅の始まりです。

 とまぁ、暗いうちに登山口に着き、しっかりと準備をした上でレッツ永田っ!もちろん周りには誰もいませ〜ん!外灯もありませ〜ん!真っ暗でライトをつけてもピンクテープすら見えない山道を歩き始めました。


 でもって、ボクもコンタニ夫妻の歩きはよ〜く熟知しているので、ペース配分などなどを入念にチェックしながらグイグイ登りました〜。数年前にミユキさんがテレビで岳参りの番組を見た時の話をしつつ、「あの番組の時と同じ道のりを歩くなんて…」と感慨深い感じで一歩一歩進みました。


 一応、当初の予定はホテル鹿之沢小屋までの予定なんですが、キッツイ山道を永遠と…。ん〜、気力体力は他の登山道とは桁違いです。笑。屋久島の森は標高の低い所から高い所まで数段階に分かれているのでその変化も楽しみながら歩きました。


 テクテクと進みつつ、汗もかいてきたので休憩ポイントで休息。そこから遠い(笑)永田岳が見えるのですが、しばらく見ていたらなんと「ダイヤモンド永田」が見えちゃいました〜!望遠レンズは持ってきていなかったので、下の写真のような感じですが、まるで「おいで!」と言わんばかりに輝いておりました。俄然、テンションもあがります。


 と、前半の照葉樹林帯は特に見るものもなく、ひたすら登りの連続です。気温は涼しい感じなんですが、ボクらは熱い!汗だくになって登りました。この辺はちょいと苔が多くなっていく標高です。


 ジワジワと標高を上げつつ、このルートで一本目の屋久杉がある所まで来てブレイクタイム。個人的にこの辺の標高からが、ボクの心も落ち着く森に入っていきます。


 そして、この時の休憩時にミユキさんからお手製クッキーの差し入れ!よ〜く見てください!クッキーの下にある屋久島の花崗岩とクッキーの模様…。そうです、屋久島好きにしかわからない「正長石」をモチーフにしたクッキーなんです!前々から、ミユキさんが作成のアイデア話を聞いていたのですが、実物はレベル高い!味もまた屋久島のお茶を使っていてレベルが高い!最高でした。


 と、そんなクッキー休憩をしつつも、またもやひたすら歩き続ける道のり。もちろん誰一人会いません…。笑。ある意味、良い子は登らない方が良い道なので、会わない方がいいんですが…。笑。二本杉と呼ばれるスポットにてランチを楽しみました。一昨日の大雨の影響で苔のコンディションもよく、良い森だったなぁと。


 ランチ後もひたすら登り続けます!すでに縄文杉ルートだったら下山し始めるような時間なのですが、まだまだ登ります。すると、いきなり森が霧に包まれました。降水確率0%なんですが、さすが屋久島、さすがこの標高といった感じで、神秘的な森を歩けました。この辺は屋久杉が点在するナイスな森なだけに、鼻息が荒くなる瞬間でもありました。


 そんでもって、また歩いていたら、雲のない晴れ天気に。このルートの目玉の一つでもあるモモンタに到着。この辺まで歩き続けると、もう身体も心もお疲れモード。一息すべく、絶景スポットに。


 霧が出ててきた時は視界は無理かなぁと思った時もありましたが、登ってみたら最高の展望が待っていてくれました〜!今までの辛さ、道のりが完全にぶっ飛ぶ風景ッ!崖っぷちでしたがコンタニさんもギリギリ楽しめるステージでした。笑。


 そんな疲れを癒すべく、いつのまにかまったりモードになりお昼寝タイム。最高でした。こんな絶景の中で一息つけるなんて…。コンタニさんも「もうここでいいんじゃない?」なんてセリフが出てくるほどでした。笑。

 

 で、ここでコンタニさんがいつも使っている天気予報で今後の天気をチェック!すると次の日の朝から雨模様な雰囲気。今日はホテル鹿之沢までの予定でしたが、ミユキさんが「行けるなら行っちゃおう!」ってことで、晴れが続きそうな今日のうちに登頂する作戦に変更!上を目指しました。ちなみに絶景でリフレッシュしたのですが、小屋までの道のりは長く感じました。笑。ボクとしては想定通りのコースタイムだったのですが、コンタニさんは「残り1キロなんて嘘だ!」と連呼しつつ(笑)、ひたすら歩き続けました。笑。


 と、ボクとしては予定通りの時間でホテル鹿之沢に到着。コンタニ夫妻的には想定よりも長い道のりにて到着。笑。天気も絶好調で、荷物をデポしました。良い時間だったので、コーヒータイムも!つかの間の休息となりました。


 そして、いよいよ森林限界に突入〜!すでに歩き始めてから10時間が経過していますが、二人もボロボロになりつつもまだまだ歩いちゃいました〜!頂を頂くために!眼下には口之永部島も見えます。


 陽は沈んでいませんが、イイ感じの西陽に。ん〜、コンタニさんのシルエットがかっちょよい。山頂直下ではなく、普通に草原を歩いているようにも見えますが…。笑。


 ここで今月の頭にも岳参りでこのルートを通っていたのですが、その時はヤクザサが登山道を完全に覆っていました。今日はキレイに笹刈りされておりました!もう前回通った時とは比にならないぐらい歩きやすかったです!この場をかりてありがとうございます!まぁ、下の写真ではわからないと思うのですが…。歩いている本人達はとっても歩きやすかったです。


 そして、頂上に近づくにつれ、めまぐるしく山が変貌していきました。青空の真下だと思ったり、ほんの数秒で一気に雲の中に入ったり、薄〜い霧の中に入った時は太陽の気配を感じつつ不思議な雰囲気になったり…。ほんと一筋縄ではいかない登山だったなと。


 そんなこんなで、なんとかかんとか、日没前に登頂〜〜〜〜ッ!みんなでハイタッチして最高の頂を頂きました!風も弱く、寒さもほとんどなく、パーフェクト!沈みゆく太陽が登頂を祝ってくれているかのようでした。素晴らしすぎる…。苦節二年の思いが結実した瞬間でありました。感動…。もう言葉はいりません!


 でもって、頂上をしっかりと噛み締めた後でホテル鹿之沢にむかいました。その帰り道がまたドラマチックな空でありまして…。夕陽というのは太陽が沈んでからがまた絵になるわけでして…。もちろん良い子は歩いてはいけない時間帯です。笑。決して真似しないでください。笑。この道はただでさえ歩きにくい道なので…。


 で、森に帰ってくる頃には真っ暗!30分ほどでしたが、完全に星&月の下にて夜間歩行でした。


 そんなこんなで無事にホテル鹿之沢に戻ってきて、ディナータイム。誰かいるかなぁと扉を開けたら、一人の男性が…。どこから来たのだろうと聞いたら、同じく永田歩道からとのこと!いろいろと話をしていたら、知り合いガイドのO君の先輩。O君は屋久島きってのサラブレッドガイドでして、話にも花が咲きました。不思議な縁であります。ミユキさんも「花崗岩正長石クッキー」をその方にあげたりと、雰囲気の良いホテル鹿之沢となりました。チュー助も出ずに平和な夜でした。

 と、気づいたら朝でした。笑。外はどんよりとした曇り空。天気予報通りかと思いきや、歩き始める頃には青空もまじっておりました。それでも、昨日のうちに頂上にたてて本当によかったなぁと。清々しい気持ちでいざ下山開始!下の写真はホテル鹿之沢の壁です。1965年に完成した小屋です。半世紀の重みがにじみ出ております。屋久島の山小屋で最も貫禄のある壁っす。


 とりあえず、コンタニ夫妻も昨夜の疲れはそこそこあるものの普通に歩ける感じ。帰りはテクテク進みました。コンタニさんは湿布をはりまくっていたので、その効果があったのかもしれません。笑。


 ちなみにこのルートのシャクナゲ情報なんですが、少ないです…。ないわけではないんですが、ホントにポツポツといった感じ。他のルートよりはツボミの数は多いぐらいといったところです。


 でもって、シャクナゲがなくなり、屋久杉の森を抜け、グングン下山!とにかく、この道は歩くしかな〜い!ひたすら下山です。もちろんたまに登りもありますが、歩き続けるので、みんなで汗だく…。おまけに標高が低くなっていくと気温の変化も普通にわかるので、さらに汗だく…。風通しのいい谷が幸せでした。

 そんでもって、植林の道を終え、無事に下山完了〜!ハイタッチで喜びを分かち合いました。ん〜、登りも長いけど、下りも長〜い!あくまで、良い子は通ってはいけない登山道です。笑。


 というわけで、二年の想いを込めて登った永田岳。めまぐるしく変わり行く風景を感じつつ、屋久島のダイナミズムを全身全霊で感じれた道のりでありました。登山口付近と頂上の写真を見比べてみるとわかると思うのですが、全くの別世界。あらためて凄い島だなと。
 そして、とんでもない道のりを歩ききったコンタニ夫妻に感激です!もちろんお二人の実力がわかっていたからこそ、歩いた道のりですが、大変だったと思います。涙。車に乗って帰る途中から大雨に…。歩いている時は一滴も雨が降らなかっただけに、お二人の強運ぶりも拍手喝采であります。

 そんなこんなで内容濃過ぎ、体力使い過ぎ、屋久島凄過ぎというわけで、身体はボロボロにて笑顔はマックスな二日間でありました。

4 件のコメント:

  1. うわ〜凄いっすね〜。自分もそのテレビ見ましたが、修行レベルかと、、、
    屋久島歴3回で縄文杉未経験のヘタレには、読んでるだけで少し疲れました。(笑)
    名前が自分と似てるし何だか親近感が、、、、お疲れ様でした!
    山の上の夕景はかなり魅力的ですね!!

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    1. どうもでっす!こんのさん。確かにこのルートは修行レベルかもです。笑。しかし!その修行を乗り越えた者だけに許される領域が…。こんのさん、まずはハーフスクワットから始めましょうか?笑。いつでも修行に同行させていただきますよ〜。

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  2. こんのさん、小屋から山頂までは過酷な修行でした… なんなん無しでは無理な山行でしたが、景色は本当にすばらしかったです♪ぜひ、挑戦してみてください♪

    なんなん、本当にありがとうございましたm(__)m
    憧れの永田岳にたどり着くことができました。
    初の山小屋泊!?で、寝袋の重みを感じながら登りました。
    お天気に恵まれ、すばらしい光景に何度も出会えて幸せ感じました。
    宮之浦岳を違う方向から見ることができ、日頃の自分自身の考えも、違う方向から考えることも必要だとつらい登りの中で考えることがとができました♪

    昨日の帰りにシャッターの閉まったばかりのお茶屋さんにお願いして開けてもらい、クッキーの原料の粉茶を手に入れました(^o^)なんと、お茶屋さんのご主人は永田の方で、二度永田岳に登っていらっしゃるそうです!!朝日が良いのでまたおいでと言われました~

    まだまだ修行が必要そうです!!本当にありがとうございましたm(__)m

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    1. コンタニ&ミユキさん、本当におつかれさまでした〜。いくら森が変化して行き、景色が変わって行くとはいえ、長かったですね〜。笑。ミユキさんの「反対側から見る」という言葉がボクも印象的でした。今のご時世ですし。ボクも心の修行をさせてもらった気がします。
       そして、お茶屋さんも無事にゲットできてよかったです!そういえば、あそこのお店はみんな永田集落のメンバーですね。やはり今回、永田に登ったのは必然的な流れだったんでしょうね。
       というわけで、しばらくはあの日の写真で余韻を楽しんでください。コンタニさんのメルアドに送っておきました。

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