2012年11月30日金曜日

登山道整備で燃えてきました!

 一昨日より2泊3日の行程で、登山道整備へと行ってまいりました。C隊長のもと、HさんとKさんとボクの4人。ほぼ同年代なので(ボクが一番下)、和気あいあいとがんばってまいりました。
 今回は本気登山道整備でありまして、なんといっても荷物が重い!2泊3日の行程という生きるために最低限必要なものに加えて、登山道整備に使う重機なんかも…。C隊長は背負子(しょいこ)です。久々に30キロ級(ボクのは25キロぐらいか?)の荷物でありました。


 普段の荷物であればサクサク進める所も、重い荷物と重機の運びにくさもあいまって、現場に到着する前から燃えました!それでも、標高を上げていくと寒い!登山道沿いにはチラホラつららも…。この時期は晴れれば晴れるほど気温が低いっす。


 とまぁ、今回は普通の歩きでも1泊2日はかかるロングコース。現場までが遠いなと。それでも屋久島の素晴らしい所は歩いていて凄い風景に会えること。写真は草刈り機で巨大ヤマグルマに立ち向かうKさんです。


 ベースキャンプにするべく山小屋についてみると、昼過ぎにもかかわらず、氷が…。南の島なのに山は寒いなぁ〜。


 2日目の天気予報がそれなりに雨になりそうだったので、やっつけられる場所はその日のうちに頑張りました。今年は台風も多かったので、階段もこの通り…。奥岳の登山道は荒れやすいので、随時整備していかなくてはと思います。ちなみに下の階段、4人掛かりで持ち上げて、歩きやすくなりました。


 ちょこちょこと整備しつつ、小屋で就寝。もちろん夜は…。4人でつきることない話で盛り上がりました。あんな話、こんな話…。ひょっとしたら登山道整備よりも燃えてしまったかもしれません…。

 そして、丸々一日使える2日目!予報通りの雨&風!決して、良い子は真似してはいけない天候の中、いざ出陣!食事関係は小屋に置いてきたので、道具だけ持って現場へ。軽いっていいなぁ〜。


 立ち止まったら凍えてしまうので、4人で集中しまくってがんばりました〜!暇さえあれば休憩をしてしまうメンツなのですが、ここは命の危険もあるので燃えました!体を動かせば熱い!笹で覆われてしまっていた登山道が復活!Hさんの草刈り機が大活躍しました。一番厄介な場所でしたが、なんとかきれいになりました。また数年すれば笹が覆ってくるのですが、とりあえずいい仕事ができたなと。


 メインの場所が終わってからも、体を燃焼させるべく歩きにくい所をちょっとした工夫で歩きやすくしました。


 帰り道も笹で道がなくなっている所をHさんが刈ってくれました。ほんとこれをしておかないと、登山道がなくなってしまうので地道な作業であります。


 でもって、やるべき場所をかたずけて、気になる所も整備して、びしょ濡れに冷えまくって2日目終了!それでもボクらの手ではどうしようもない場所も残っており、引き続き整備が必要であります。まだ大丈夫だけど、この冬の雪次第で道がどうなるか気になります。

 おまけ情報として、気になるヤクシマシャクナゲですが、宮之浦岳を越えて鹿の沢方面はなかなか良さそうです。来年が楽しみだなと。写真は鹿の沢小屋前にあるシャクナゲです。ツボミがたくさん!


 2日目の夜も話題に事欠くことなく永遠とお話会は続きました。いや〜、よくしゃべったなと。

 3日目は小屋の掃除をちろっとしてから、下山開始。移動に時間がかかる場所だけに、なかなかの行程であります。

 というわけで、寒さと熱さがいりまじりながらも、充実した3日間でありました。C隊長、Hさん、Kさん、お疲れさまでした。

2012年11月25日日曜日

本富岳の季節です。

 本日は、屋久島6回目、今年は2回目のエリちゃんと一緒にモッチョムへ行ってまいりました。前日まで行く場所は決めかねていたのですが、天気予報も上々ということでモッチョム岳へ決定。いざ、出陣です。

 この秋から冬にかけてのモッチョムは前岳&島の南部ということもあり、絶好の季節なんです。決して夏に登ろうなんて思ってはいけない山だけに、朝から爽快なスタートを切る事ができました。ちろっと歩くとツワブキではなく、「カンツワブキ」が咲き誇っておりました。屋久島と種子島の固有種です。葉を見るとトゲトゲがあるのがわかると思います。ちなみに現在の屋久島は県道沿いに普通のツワブキがこれでもかというほどに、咲いています。もう冬なんだなぁ〜。


 でもって、頂上までの距離はたったの2.8キロなんですが、登りは屋久島を代表するレベルの急斜面!間違っても初心者の方は来てはいけない山です。エリちゃんもちょっとなめてかかっていたと言っていたのですが、ここは山登り大好きっ子の実力を発揮して、ずんずん登りました。木漏れ日がまぶしかったです。


 順調に登っていき、万代杉へ到着。今日もそのどっしりとした風貌でお出迎えしてくれました。他の屋久杉にはない魅力がある樹だけに、エリちゃんもご満悦でありました。


 しかし!そんな万代杉とのご対面もつかのまに、永遠に続くのではないかという急斜面を攻めました。ここのルートは非常に根っこが多いのですが、ボルタリングならぬ「ネッコリング」!根をつかみ、根でバランスを取り、がんばりました。


 すると…、なにやら賑やかな集団が…。宮崎から山岳会の刺客が…。13人の大所帯でワイワイしながら登っておりました。いや〜、みなさん元気でした。50〜60代でこの山は真の実力がないと登れません!途中リタイアも数人いたようですが、歩ける方達はペースも速く健脚ぞろいでした。足も動いていますが、口もたくさん動いておりました。


 とりあえず、山岳会の方たちが休憩している所を抜かせてもらい、神山展望所に到着!ちらほら雲がかかってきたのですが、やはり島の南部です。青空&青い海が広がっておりました。そして、最後の強烈なアップダウンは基本的にネッコリングで進みました。それにしても、こんなところに道を作ってしまった人が凄いなと…。登るたびに感激してしまいます。


 そんなこんなで急斜面との死闘を繰り広げて、頂上〜〜〜〜ッ!ちょうどご夫婦が一組いて、下りる所でした。場所を入れ替わって、頂へ!山の上を頂いちゃいました!最高〜〜〜っ!飛び込み台といっても言い過ぎじゃないなと。写真がちょいとアンダー気味になってしまいましたが、それだけまぶしかったということであります。


 山岳会のみなさんが到着する前にのんびり貸切の頂上を満喫。高所恐怖症の人もこの山はご遠慮ください。


 そんな頂上を楽しんでいると、エリちゃんがリュックをガサゴソ…。出てきたのは岡山名物「きびだんご」ッ!箱のデザインも現代風であります。ごちそうさま〜〜〜!


 すると健脚山岳会の方たちが頂上へ到着!ボクらは祠がある所で優雅にランチを楽しんでいたのですが、頂上は完全に占領されておりました〜。ワイワイ楽しかったなと。きっとエリちゃんも30年後はこんな元気なおばちゃんになっているのかなと…。
 でもって、本日の飛行機で帰る予定だったので、下山開始。頂上からおりるところはこんな感じです…。もちろん登る時もですが…。


 そんなこんなで下りのネッコリングをしつつ、秋の風を楽しみながら下りました。いろいろと話しながら歩いていると、いつのまにか万代杉へ戻ってきました。頂上付近のアンプダウンを経験すると、経験値が一気にアップするなと。険しく切ない時期を乗り越えると、人間そのものが鍛えられてより人生が楽しくなってしまうのと、同じかなと…。人生はよく山登りに例えられますが、その逆もしかりかもしれません。で、万代杉で休憩していると、エリちゃんのリュックから登場したのは三ツ矢サイダー!たんさんでスカッとできました。


 そんな休憩時に、ボクの目に止まったのが、山のピンバッチ。今年もたくさん登ったエリちゃんですが、一番右のバッチは宮之浦岳です。さすがにモッチョム岳のピンバッチは見た事ありません…。


 その後も、集中しながら順調に歩を進めることができました。登山口近くで行きでは気づかなかった「ヤッコソウ」がニョキニョキしておりました〜。屋久杉の森ではほとんどないだけに、前岳ならではの光景だなと。寄生植物です。でも、名前も風貌も可愛いヤツであります。


 そんなこんなで予定通りの時間に下山完了!涼しさと天気が味方してくれて、最高レベルにモッチョム日和を体験できちゃいました。
 帰りは一昨日に見つけられなかったシュークリームの「uehara(ウエハラ)」に寄って、シュークリームをゲッツ。店のバックには数時間前までいたモッチョムの頂上も…。ん〜、最高です。ちなみにウエハラの娘ちゃんがとっても愛らしくて可愛いんです。この子に会うためだけにウエハラに来たいぐらい!今日はすっごくおしゃれしてました。


 というわけで、飛行機出発時刻にも間に合い、完璧なスケジューリング。主要な山を着々と制覇していくエリちゃんですが(4月は宮之浦も行ってます)、今度はどんな屋久島が待っているのでありましょう。屋久島中毒が進行してしまいそうな一日でありました。

2012年11月24日土曜日

今年最後かな?縄文祭り。

 本日も元気いっぱい、ケンさん&マリちゃん、カワクボちゃん&ムライちゃんと一緒に縄文杉へと行ってまいりました〜。今年最後の連休中日ということもあり、バス乗り場に着くと…。始発に十分間に合う時間だったのですが、そこには200人ほどの行列が…。朝から大盛り上がりでありました。おそらく、今年最後の縄文祭りだったのではないかと思います。


 全体の登山者数は結局の所、650人ほどだったようで、11月で一番多かったかもしれません。連休ということもあったのか、ちびっ子たちもけっこういました。小学校低学年の元気いっぱいっ子たち。もちろんボクらはすぐさま追い抜かれ、あとを追いました。かわいいなぁ〜。まぁ、道のりはつらいはずですが、きっと心の奥深くに線路の記憶も残っている事でありましょう。


 今日の天気予報は晴れ予報。しかし、個人的にはあまり信用していなかったのですが、トロッコ道中盤戦は良い木漏れ日の中を歩く事ができました。寒い朝だっただけに、太陽が嬉しかったです。そして、下の写真はそんな木漏れ日を浴びながら歩く、連休名物トロッコ渋滞です…。写真を拡大してみるとわかると思うのですが、先頭が見えません…。思わず、みんなでそんな光景を写真撮影。


 そんな大混雑の朝でありましたが、特徴的だったのが全体のペース。かなり速かったです。ボクらは速くもなく遅くもないペースだったのですが、トロッコ道が終わる頃にはほぼ最後尾に…。寒いから身体を熱くさせていたのかなと。

 とまぁ、山道へ突入したわけですが、ここからは眠気も吹っ飛ぶ熱い道のりになりました〜。カワクボちゃんも普段の運動の成果が出て(?)、全力で坂道に立ち向かいました。ランチをする頃にはほぼ最後尾に…。ゆっくり歩けました。
 それにしても、ランチタイム後が寒かった…。ホットなみそ汁が身にしみつつも、食べ終わると身体が震えるほどでありました。ボクがリュックに道具をしまっていると、すでにみんなは歩くモードに…。動けば温かくなるので、すぐさま縄文へ向いました。


 といいつつも、ここからは下りの人達とのすれ違い。登りで険しい表情になっているみんなに熱い声援が送られているので、無理矢理笑顔を作り出してがんばりました!


 そして、大混雑にもまれながらも、タイミングよく縄文杉へ到着ッ!みんなで歓声をあげつつ、ご対面できました。ちなみにマリちゃんは屋久島3回目で縄文杉にも会ったことがあるのですが、まるで初めて縄文杉に会ったかのようなテンション!いつなんどきも新鮮だったなと。ボクがいろいろと説明している時も、マリちゃんが一番反応がよかったです。なんど来ても、なんど聞いても、新鮮です。途中から、ムライちゃんのスマホのバッテリーが危険だったのですが、縄文杉を数枚撮った所で終了…。なんとか撮れてよかった…。


 そして、この連休はというと、展望デッキが3分の1しかないだけに、混雑感はより激しかったです。逃げ場無し…。満員電車のような空間だったのですが、逆にそれが寒さしのぎになっていたような…。狭いならば狭いなりに良い点があるなと。結局、最後の方は人も少なくなり快適な空間でした。霧も出てきて、絶妙なタイミングだったなと。


 ボクとしても、2012年最後の縄文杉になるかもしれない日だったので、デッキを下りてからも、なんども振り返ってしまいました。2012年もたくさんの人達を感動させてくれた縄文杉。大枝が折れそうな危険性があるものの、まだまだカリスマとして多くの人を魅惑してほしいものであります。


 と、時計を見ると、けっこうなお時間に…。日没&最終バスギリギリラインだったので、集中しながら下山開始でありました。遠足は家に帰るまでが道のりです。ころばないように頑張りました。ゆっくりでも確実に歩くことが大事なので、慎重に進みました。それが功を奏して、ウィルソン株付近ではたくさんの人に追いつく事ができ、一気にトロッコ道まで下りてこれました。トイレも少し並んでいたので、トイレ後はすぐさまホットドリンクなブレイクタイムに。強烈な冷風が何度もおしよせてきましたが、山道を終えた安堵感と温かい飲み物が身にしみました。


 そんな寒くて寒くて優雅な時間を過ごしたあとは、怒濤のトロッコ道。カワクボちゃんも平らな道はスイスイ歩けて、ボクが想定していた時間よりもだいぶ速く歩けちゃいました。緑の森の中で、ナナカマドの紅葉がポッと輝き、ナイスでありました。中盤からはケンジ隊長のもとで、ガンガン進み爽快な道のりでありました。


 というわけで、バイオトイレ以外はほぼノンストップで登山口へ到着ッ!ゴールはみんなでハイタッチ!気温は寒かったですが、心は火傷するほどに熱くなれたなと。日没前に下山完了。大混雑にもまれながらも、ワイワイガヤガヤ、寒さも想い出のひとつになって、素晴らしき縄文参拝となりました。

2012年11月23日金曜日

この上ない森でした。

 本日はセヤチン&ヒッキーと一緒に太忠岳へと行ってまいりました。何を隠そう、このブログにも幾度となく登場している安房の夜の女帝・ヒロミちゃんの同僚な二人で、車の中から美屋久の輪が広がる朝でありました。まずは我らが「かもがわ」で弁当をゲットしてレッツヤクスギランド。


 ヤクスギランドの入り口には屋久杉をくりぬいた電話ボックスがあるのですが、ボクも久々に中をのぞきました。すると数年前までは当たり前の光景だったのですが、緑の公衆電話が…。なんだか新鮮に見えて思わずパチり。テレカも使えます。なくなったよなぁ、テレホンカード…。10数年前は財布の中に必ず1枚は入っていたものが時代とともになくなったなと…。


 そんな公衆電話はおいといて、昨夜もそこそこの雨が降っており、今日も午前中はそこそこ降るかなぁと思いきや、全く雨は降らず湿潤の森が…。普段からそこそこ山登りをしている2人だけに、かなり雨が心配だったようなのですが、この森に入ってしまえば雨の恩恵がいかに素晴らしいか、体で感じられたかなと。iPhoneで連射に近いほどに写真を撮りました。こんな美しい森、早く歩けというのが間違っているかなと。苔に着いた雫ちゃんもたくさん…。雫フェチにはたまらない道でした。


 ランドとはいえ、決してミッキーマウスは出てきません。濃厚な緑の中で屋久杉が立ち、おまけに今日は濃厚な霧まで…。一般的には嫌われ者の雲と霧ですが、この森ではこの上ない天気でありました。


 そんな美しき森をテクテク歩き、ヒロミちゃんのあんな話こんな話で盛り上がりつつ、標高を上げていきました。天文の森付近にひときわ目立つアオツリバナがありました。緑の世界にまるで花を咲かせたような紅葉です。透明感のある葉の色が素晴らしい!深い森の中でハッとさせられる光景でありました。


 そして、いよいよ本日一番の急斜面に突入。歩きづらい道のりを一歩一歩確実に登りました。立ち止まると寒いくらいなのですが、登っている間はヒートアップ。熱くなれました。


 そして、登りに登って行くと、さっきまでの霧が嘘のように抜けていきました。時々、太陽も顔を出すほどの展開に…。「まさかの展開だねぇ〜」と一日で2度美味しい太忠岳でありました。
 そんな感じで、一気に頂上へ!登った直後は雲海チックな雲の流れが…。これまたエクセレント…。風もそれほどではなく、気温も高めでした。誰も予想できなかった快適な頂上となりました。


 まぁ、安房の街までは見えませんが、ついついボ〜っとしてしまう空間。天柱石バックにさまざまな方向から写真撮影をして、ナイスな時間だったなと。


 で、祠にお参りに行った時に、ボクの視界に入ってきたのが「寛永通宝」!今までもあったのかもしれませんが、目立つ所においてあり、江戸時代を感じてしまいました。


 ランチ後にもうひとつのピークへ行ったんですが、これまたタイミングよしで雲の切れ間が!青空まで出てきちゃいました。太陽が出て来ると一気に気温も上がり、心地よすぎて眠気と闘うほどでありました。


 下りは慎重に集中しながら進みました。天文の森までは段差多しの道のりだけに、ヒッキーが転げ落ちそうな瞬間もありましたが、セーフ。深い森に戻ってきてからも木漏れ日を浴びながらの下山となりました。


 朝よりも雫ちゃんが減ってきているものの、まだまだ森は潤っておりました。写真は小さな切り株に向かって、ヤンキースタイルを決めているヒッキーではなく、苔に着いた雫をiPhoneで切り取ろうとしているヒッキーです。


 都会の生活で乾ききった心も(?)、この風景を前に潤いを取り戻していたのではないかと思います…。セヤチンも「雨が降ってよかった!」と、潤い賛美でありました。


 でもって、ちょうど3時のオヤツタイムになったので、天文の森付近でコーヒーブレイク。澄んだ空気の中にコーヒーの香りが漂いました。沢の音とともに、たまらない時間だったなと。


 最後はかなり衰弱している仏陀杉にもご挨拶。縄文杉の大枝が折れそうだという状況でありますが、仏陀杉は主幹が折れそうな今日この頃。哀愁漂う姿がかっちょよかったです。


 そんなこんなで、心配だった大雨も降ることはなく、消えると思われていた笑顔も朝以上の笑顔にパワーアップして下山完了!湿潤の森と晴れの頂上と、この上ない太忠岳登山となりました。

2012年11月22日木曜日

しとしと雨が龍神日和でありました。

 本日は、屋久島7回目のサヨちゃんと屋久島5回目のユウちゃんと一緒に龍神杉へと行ってまいりました〜。ベテランです。今回もメインの縦走路を歩き、休みなく龍神に行くというスケジュール。さらには明日も白谷へ行く予定ということで、もう屋久島の森から離れられない二人なんであります。

 でもって、前日の天気予報は「強雨」…。大雨すぎると龍神杉は沢が渡れなくなってしまうのですが、早朝の天気予報で荒れ模様がそれほどでもなかったので、迷わず行く事に。若干の縦走疲れを残しつつスタートいたしました。すると歩いて10分ほどでボクの目にハートが飛び込んでまいりました。砂利道の石が見事にハート型だったんです。ん〜、ラブリーだなと。すかさずユウちゃんに愛の石を手渡しました。しっかりと受け取ってくれました〜。


 今年の秋はこれでもかという晴れが多いのですが、やっぱりこの道は雨が似合う。森へ入ると小雨が降っているにも関わらず、レインウェアもいらない感じ。ティシャツになって登りました。ん〜、それにしても雫が散りばめられた道のりは、歩いているだけで幸せになります。気温もそれほど低くなく、絶妙だったなと。


 そんな潤う道のりを進み、ベテラン二人なので余談多めでテクテク歩き。歩き方もベテランぶりを発揮して、腕組みをして歩く二人であります。キマッてます。


 トロッコ道跡はヤクシマオナガカエデの紅葉が赤い絨毯に。しかも、雨でてかてかしていて美しかったです。ユウちゃんも3刀流のカメラ使いでなかなか前へ進めない美しさでありました。2人ともデジイチ&ミラーレス一眼だったので、随所で写真に燃えました。


 とまぁ、足の疲れもあったので、テクテクとのんびり進みました。沢を渡る所では2人とも抜群の安定感ッ!10人中1人は水没する魔の沢でありますが、ガイドとしても見ていて安心できました。


 そして、残り800mの急斜面に突入〜!実はサヨちゃんは数年前に一度来た事があるんですが、急斜面の記憶はどこかへいってました。一歩一歩丁寧に、急斜面をがんばりました。ちょいと汗ばむ感じがまた熱くなれました。


 そんなこんなで仮称「神々の領域」へ到着!ん〜、相変わらず、ナイスな雰囲気でありました。ユウちゃんも「初めて白谷へ行ったとき並みに苔が凄い!」とその濃厚な緑に感動しておりました。しかも完全貸切の道であります。


 ここからはもうなかなか前へ進めません。ユウちゃんは3刀流(デジイチ、コンデジ、iPhone)でサヨちゃんも2刀流(ミラーレス、iPhone)。前へ進めって方が酷かなと。さすがに標高が高くなってくると寒いのですが、のんびりとこの空間を楽しめました。雷神杉に着いたナナカマドの紅葉がわびさびでありました。


 とまぁ、立ち止まっているとどんどん身体が冷えていくのですが、ランチしたり、写真を撮ったり、わいわいできました。着れるものは全部着て、防寒対策。寒いからと言ってすぐには帰れない空間でありました。


 しばらくのんびりして、寒さも加速してきたので、下山開始。ん〜、去りがたい美しさがあったなと。神々の領域を出る時もなんども振り向き、何枚も写真を撮りました。この緑、永遠に不滅です。


 その後は、雑談多めでずっとしゃべりながら下りました。登りはキツいですが、下りはしゃべているとあっという間であります。で、奇跡とも言えるほどに、龍神杉では青空まで出てくる展開だったのでありますが、下ってくると植林された杉林が濃厚な霧の中に。今日は雲が低かったようです。植林なのにこの神秘さ…。素晴らしすぎます。


 でもって、沢付近でコーヒーブレイクに。沢の音を聞きながら、ホッと一息。この辺の標高はそれほど寒くなく、絶妙なブレイクタイムでありました。


 ブレイク後も一気にはおりず、カメラの小手先テクニック講座を楽しみながら、歩きました。ぜひぜひ写真の楽しさを追求していって欲しいなと。
 というわけで、前日は行けるか行けないか微妙な天気予報でしたが、開いてみればしとしと雨が気持ちよすぎて、潤いを与えてくれて、龍神杉日和な一日となりました。