2015年2月28日土曜日

5割増の森でした!

 本日は毎年恒例、この時期に来島するトモコちゃんと一緒に大和杉へ行ってまいりました〜!ちなみにトモコちゃんは屋久島7回目のベテランです。天候次第で黒味岳か大和杉のどちらかに行こうとしていたのですが、バッチリ雨予報だったので、大和杉へ。この選択がドンピシャ的中しまして、極上の森歩きに。

 霧雨の中でスタートしたのですが、もうヤクスギランド内がノーコーノーム(濃厚濃霧)に包まれておりまして、たまらない雰囲気!なんともまぁ、霧が似合う森であります。普段は立ち止まらないような場所でも時々足を止め、ザ・屋久島を満喫できました。


 テクテク歩いたのですが、もちろんのこと苔のコンディションも絶好調っ!緑が最高でした。ボクとしてもガイドで森を歩くのは久々でして、ひょっとしたらトモコちゃん以上にウハウハだったかもしれません。なんといっても、小雨の森はたまらないので…。


 周りは濃厚な緑、すこし森が開けた場所は水墨画を見ているかのような白黒の森…。晴れの日では味わえない極上の森でした。名も無い屋久杉や巨木達にご挨拶しつつ、テクテク歩きました。


 でもって、順調なペースで大和杉到着!相変わらずの美しきフォルムでありました。もちろん霧の演出もあいまって普段の5割増しだったなと。ひとつ、気になったのが、大和杉手前にあるトラロープ!写真でも見えると思うのですが、この黄色と黒のトラロープはちょっと頂けないです…。大和杉の根を踏まないことは大事だと思うのですが、何よりも「美しさ」にかけます。なんだか大和杉が危険区域みたいに感じちゃいました。


 そして、この張り紙…。美しき森にちょっと不自然かなと…。手前に木で柵を作るなり、もう少し環境にマッチする方法があるのではと思いました。写真を撮る者として、美しさへの配慮を考える必要があるなと感じました。


 とまぁ、まだまだお昼ご飯には早い時間帯だったので、今日はもうちょっと先まで歩くことに。もちろんのこと凄い風景が待っていました〜。ノックダウンしちゃうぐらいのスペシャルフォレスト!5割増しどころか6割増しにまでなっていたなぁと。


 さすがに1300m付近まで来ると風が冷たく一気に冷えそうだったので、風が当たらない場所へ移動してランチタイムに。日本庭園以上の庭園を鑑賞しつつ、良いランチタイムとなりました。


 ランチをして、下山し始めると霧が少しずつなくなっていき、予報通りに雨になってきました。土砂降りにはならず、これまたイイ感じでありました。ちょっと寒くはありましたが…。


 時間も体力もまだまだ残っていたので、行きとは違うちょっと長めのコースでランドを下りました。東屋にてブレイクタイム。今日は結局、歩き初めから歩き終わりまで、誰一人ともすれ違うこと無く、完全貸し切りの極上トレッキングになりました。ん〜、贅沢…。屋久島に何度も来るからこそ、歩ける快感であります。振り返って見ると、けっこうトモコちゃんは雨遭遇率が多いか!?


 そんなこんなで無事に下山完了!ノーコーノームに始まり、5割増し〜6割増しの美しき森をあるくこ

2015年2月7日土曜日

白谷宮之浦線の道路拡幅工事。「白谷雲水峡は屋久島の宝」。

 今日は日中に上の娘と汗をかきながら遊んだ後、夜になってから宮之浦公民館で開催された「白谷雲水峡は屋久島の宝」に参加してきました。今日の会はというと、白谷雲水峡と宮之浦地区を結ぶ道路の拡幅工事についての会でした。ちょっと遅れて行ったのですが、椅子が全部なくなるほどの参加者でビックリ!ガイドは少なく町民の方が多かったです。

 入り口には「白谷雲水峡 2階です」の黒板が…。こういうの好きです。通い慣れたあの森が公民館の2階に!???ドキドキしながら階段をあがりました。笑。


 とまぁ、緑の苔が広がる世界はもちろんないのですが、新聞社の方達も取材に来ていて、厳粛なムード。最初は屋久島が誇る写真家の山下大明さんがスライドショーで写真を見せてくれ、白谷の魅力を参加者に披露してくれました。


 で、この会の主催でもある手塚さんがこの拡幅工事について色々と説明してくれました。中にはこの拡幅工事が行われることを初めて知る人も多く、それだけでもこの会を開いた意味があるなと思いました。

 もちろんここで「賛成!」とか「絶対反対!」とか決まるわけではないのですが、「知る」という意味において、さらにはこの拡幅工事をどう考えるかについてとても大切な時間だったと思います。

 建設業者の方もけっこういて、道路工事で生活をしている人たちの生の声も聞くことができました。

 話をシンプルに考えた時、「道路を未来の人に残すのか」「緑を未来の人に残すのか」という選択になるかなと。
 立派な二車線道路を作れば、車も通りやすくなって路肩駐車もしやすくなると思います。建設業者の方は「環境に配慮した最新の技術で工事をしています」とも言っていました。
 しかし、この道は島民の方はほとんど利用しません。白谷雲水峡が終点なので観光で来る人が99%です。観光で来る人たちは広い快適な道路を目指してここに来るのか、それとも道路が多少狭くても(今でも充分な広さです)、緑の世界に飛び込みたいのか…。単純に考えれば考えるほど、過剰な拡幅工事はしないべきだと思います。
 もちろん全面的に反対しているわけではなく、規模を縮小するのが最善かと思います。入り口にかかる橋は老朽化していて、しっかりとした橋にしなければいけないと思いますし、ひび割れた道路も補修するべきだと思います。今の計画路線はあまりに広すぎる…。貴重な植物が失われるし、何よりも「美しさ」がなくなるのが目に見えています。
 「道路の美しさ」か「森の美しさ」か…。道路の美しさを優先すれば、本末転倒で白谷に来る人は減るのではないかと…。逆に道路がキレイにならなくても緑を残す選択をした土地には人が集まってくるのではないかと思います。ボクの予想でしかありませんが…。予算を組む鹿児島県の見解は「町の意向にそいます」とのことで、残り少ない時間で屋久島町がどういう選択をするのか注目すべき所です。それこそ、住民投票をしてもいいぐらいの問題だとボクは勝手に思っています。

 書きたいことはこの10倍ほどあるのですが、今日はこの辺で…。