2013年9月29日日曜日

始発で行って最終便。

 本日は久しぶりにカメちゃんと一緒に縄文杉へと行ってまいりましたぁ〜。といっても、10日ぶりですが…。シーズン中に10日も縄文杉に行かないなんて…。屋久島のガイドという職業柄、感覚がおかしくなっているようです…。周りのガイド仲間にも「あれ、なんなん久しぶりじゃない?」と。毎日のようにこの道で会っているだけあって、みんなも同じ気持ちだと思います。

 で、今日の天気予報は曇りで降水確率10%でしたが、登山口に着くと大雨〜〜ッ!今年の夏は雨が少ないだけに、こんな雨が嬉しいなぁと。といっても、大雨は長くは続きませんでしたが。


 そんな潤いの登山口を出発し、真っ暗闇を歩き始めました。今日は始発便に乗り込むことができたので、さい先のいいスタートでした。下の写真はなんだか怪しい雰囲気の一枚。暗闇に浮かぶカメちゃんです…。ちなみにカメちゃんは闇系も好きとのことで、ヘッドライトを消したりして、白黒の世界を楽しみながら歩きました。


 徐々に夜が明けていき、明るくなった所でカメちゃんの写真撮影大会が開催されました〜!愛機&愛レンズを引っさげて、パシャパシャ撮りました。被写体にあふれるトロッコ道だなと。


 え〜、カメちゃんは昔ボクが働いていた職業と同業でありまして、さらにはカメラも好きで、さらにさらにはメガネも黒。共通項多めで、和気あいあいでありました。屋久島トークをしたり、雑談したりと、のんびりトレッキングが良い朝だったなと。


 写真を納得行くまで撮りつつ、歩くときは俊敏に動く。良い流れでした。下の写真はトロッコ道でいじけているカメちゃん…、ではなく、マムシグサの模様を激写しているシーンです。さすがデザイン関係の仕事だけあって、目の付けどころが違います。自然界ってのは人間には考えつかないようなデザインがたくさん転がっています。


 そして、ボチボチトロッコ道を歩き終え、山道に突入。登ること10分でカメちゃんのSDカードが容量切れ!替えのカードを持って来たはずなのになかなか見つからず焦りました。最終的には見つかったのですが、楽しむためのグッズが見つからないとドキドキしちゃいます。


 で、歩く時はサクサク歩いたので、スムーズにウィルソン株に到着。そこそこ人がいましたが、しっかりと愛の形をカメラにおさめることができました。これまたさすがボクと同業者だけあって、良い形出してました。


 その後の急斜面はというと、多少の息切れだけで楽勝モード。さすがカメちゃん。「普段からエレベーター使わないっすから」と、健脚ぶりを発揮してくれました。


 でもって、歩ければ歩けるほど、写真に時間を費やせるのがこのルート。良い流れにのってすすみましたが、夫婦杉手前の階段にボッコリ穴が!10日前までは貫通していなかったのですが、今日はズボッと足が入るほどの大きさで、早急な改善が必要だなと。さすがにササッとは直せないレベルなので、修理舞台が一日も早く来ることを願ってます。


 標高を上げるにつれ、霧がかった幻想的な空間に。絶妙な森のコンディションでした。この小雨の森ってのが一番美しさを感じられるなぁ。天気予報が外れてよかったです。


 そして、一気に縄文杉に到着!そこそこデッキの上はにぎやかでしたので、軽く写真を撮ってから、小屋まで歩くことに。そうです、高塚小屋がリニューアルしたのをまだこのブログで紹介しておりませんでした。じゃじゃ〜ん!こんな感じのかっちょいいスタイルです。


 なんと外壁の素材は「紙」なんです!特殊な処理をしていて、強度も雨にも強いとのこと。隙間はシリコンしようでして、中に入ってもそれほど暗さを感じない仕組みに。さすが世界的建築家の作品です。


 そして、名前が素晴らしい!「レモンガス 赤津慎太郎 小屋」です。世界遺産のど真ん中に自分の名前があるなんて、凄いことだと思います。カメちゃんもすかさず「じゃぁ、ボクがトイレを寄付しようかな〜」と。カメちゃんの名前がトイレに付いたら面白いなぁ。


 中は広々しています。天井に頭も打つことはなく、快適でした。同じ時間に小屋でランチをしていた人達もみんなご機嫌でした。奇麗な小屋って素晴らしいなと。


 そして、トイレはこんな感じです。おしゃれになってます。


 根本的な構造は変わっていないのですが、見た目が変わるだけで清潔感が全然違います!これで若い女の子も大丈夫かな?


 全体像はこんな感じです。今日はまた霧がかった感じが良い雰囲気でした。


ついでに以前の高塚小屋はこんな感じです。


 と、レモンガス赤津慎太郎小屋は想像以上に素晴らしかったのですが、もう一つ新しい事件が!何を隠そう、美屋久ザックカバー デビュー戦であったのです。今回はグレーです。まだ名前のワッペン着いていませんが、近々美屋久ワッペンくっつけます。今後ともよろしくお願い致します。


 そんな小屋でのゆるいランチタムを終えてデッキに着くと大盛り上がり!ちょうど団体様が2組ほどワイワイしていました。これからは修学旅行に社員旅行に大きな団体が来襲する季節。がんばりたいですねぇ。


 とまぁ、のんびりにまったりを付け加えた感じで縄文杉と語り合った後は、これまたフォトジェニックに下山。帰り道のレンズは標準ズームで写真に燃えました。登りは単焦点、帰りはズームという流れ。脚力があるからこそできるフォトジェニックな縄文ルートだったなぁ。


 んでもって、帰りのトロッコ道もヒキガエルのヒッキーが出てきたり、鹿が出てきたりと、サクサク歩いているにも関わらず、自然と被写体が現れてくれました。パラパラっと雨が降っていましたが、沢でのブレイクタイムもイイ時間でありました。


 最後のトロッコ道を歩いていると、「なんなんちょっと…」とカメちゃん。トロッコ道でしゃがみ込みました!疲れか!?それとも腹痛か!?長いトロッコ道で心が折れたか!?と思いきや、絵になるトロッコラインを激写です。


 というわけで、最後の最後までフォトジェニックな歩きで無事に下山完了。結局は始発のバスに乗り込んで、思いきり写真を撮ったり、道草食った入りと、最終便に乗り込めました。カメちゃんの脚力なら、縄文杉往復を8時間ぐらいで行けると思いますが、ガッツリ12時間半に森歩き。それでもカメちゃんは「まだまだこの空気を味わっていたいなぁ」と。絶妙な美しき小雨の中で森から出たくない病にかかっておりました。ん〜、素晴らしくフォトジェニックな縄文杉でありました。

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