2011年5月1日日曜日

縦走というの名の誇り。

 一昨日&本日と屋久島4回目のリピーターであるヨッキーと一緒に屋久島メイン縦走をしてまいりました〜。「宮之浦へ行きたい!」&「どうせなら山で泊まってみたい!」という熱い要望で、大縦走してまいりました。総復習も込めて、淀川〜白谷へと歩いてきたわけです。

 で、登山口へ着くと、さすがGW!普段では見られない車の行列!まぁ、泊まりという事もあり、微妙な時間差攻撃で空いている時にスタートしました。淀川登山口が盛り上がりを見せるのはGWとシャクナゲの季節。ん〜、やはりこのくらいは盛り上がらないと寂しいなと。

 ほぼ誰もいない状態で歩き始めると、標高約1400メートルにはまだ「オオガオカヨウオウレン」が咲いております。ん〜、ようやくここにも春の訪れがきたなと。思わず、写真にも撮っちゃいました。

 ここ数日ほど、まとまった雨が降っていなかったので、苔はカピカピではありましたが、淀川付近は良い朝でありました。ヨッキーも屋久島一の清流の前でボ〜っとタイム。縦走は一度通った道を通らないので、しばし黄昏れてしまいました。

 そんなたそがれもつかの間に、ガンガン登りました〜!いろいろと屋久島の名所を通り越し、爽やかな風を浴びながら、テクテク歩き。ヨッキーは登りが苦手なのですが、宮之浦岳へ登るために気合い入りまくっております。森林を越え、神々の領域である奥岳ゾーンに入りました。雲が高かったので、稜線の中をテクテク。ふと振り向くと、屋久島アルプスが広がっておりました。ん〜、この辺を歩く時はなんとも不思議な感覚であります。もちろん良い意味で。

 森はすでにないので、強風&雨を守ってくれるのはレインウェアのみッ!ポツポツと左から右へと横に降る雨の刺激的な稜線を根性で登り切り、頂上!ヨッキーは全くもって九州出身ではないのですが、この時ばかりは九州一の男になりました。すかさず、決めポーズ。

 頂上付近も強風&横に降る雨だったのですが、視界は良好!暴風の中で360度のパノラマにノックアウトされました。ヨッキーも「もう満足っ!」と興奮しておりました。天気予報は夕方から雨だったので、徐々に雲が増えてきました。しかし!この雲が超ナイス演出を。かなりのスピードで雲が動きまくっていました〜。眼前にそびえる永田岳がなんちゃって雲海になる瞬間も。ん〜、痺れます。

 そんな暴風な頂上で満たされつつも、今夜は山泊まり。寝床へ向けて出発しました。このここから先は日帰りでは通らないルートだけに、泊まりの特権だなと。例年だとシャクナゲの花がハズレ年でもかなり咲くエリアなのですが、今年はここも不発…。他の場所よりは多いものの、2キロ歩いても、10個ほどです…。実際はもっと咲くとは思うのですが、本当に今年は少ないなと。その代わりといってはなんですが、馬酔木(アセビ)の花がいっぱい咲いておりました。こちらは例年より、花付きが良いように思います。丸々一本の木にドバ〜っと咲いとります。

 植物だけでなく、今年の冬の厳しさは看板にも現れております。下の写真はお米がたくさん収穫できる「水田岳」ではありません…。あくまで屋久島きっての秀峰「永田岳」です。

 奥岳ゾーンは強風なのですが、なぜか進むのが勿体ない…。それくらいの異空間ゾーン。今回ヨッキーは飛びまくっていたのですが、展望所で秘技「宮之浦岳越え」を炸裂させました〜!ちなみに「黒味越え」「愛子越え」など良い飛びでありました。ナイス!

 そんなテクテク歩きで、夕暮れに新高塚小屋に着けば、いいかなとプラプラしてました。岩屋に隠れてコーヒーブレイク。ん〜、良い時間です。
 そして、小屋10分前のエリアに着くとテントが!えっ?もう大混雑!?と思って下に下りて行くと、小屋の3分前の所に一緒に登山道整備にいったCまん隊長が…。「もうテント張る場所ないよ〜」と…。確かに「新高塚小屋」ではなく「新高塚村」ができあがっておりました〜。小屋の中はというと、玄関まで人が寝ている状態…。ん〜、That'S GW。思わず、お祭り気分になってしまいました。そんな事も予想して、本日は小さなテントを持ってきたので、良いスペースにテントをはれました。

 メンズ2人の熱い夕食を平らげ、余談&雑談に花を咲かせて、就寝タイムに。ここからの天気が凄かったっす。2時頃から、強風が暴風へと変貌し、雨が豪雨にとってかわりました〜!いや〜、豪快。これぞ屋久島って感じです。みるみるうちに「新高塚村」は「水の村」へと早変わり。あとあとヨッキーに話を聞くと、「ウォーターベッドで寝ちゃいました」と…。そうです、テントの下に水が流れ込んできて、水の上で睡眠モードになったのであります。これもまた楽しいかなと…。

 夜が朝へと変わる頃も、良い雨降ってました〜。新高塚付近にはおよそ80人以上の人がいたと思うのですが、こんなパニックもまたGWかなと。ボクとヨッキーは一番遅くここへ着いたチームでしたが、出発はほぼ先頭で歩き始めました。
 ん〜、それにしても良い雨であります。「さぁ、来い!」「もっと〜!」と叫びつつも、潤うモーニングフォレスト。縄文付近の東屋でブレックファーストしました。最近ハマっているモーニング。自分でいうのもなんですが、うまいっす…。

 そして、朝食後に2年ぶり2度目の縄文様に再会。大雨を喜ぶかのように、今日もその存在感をボクらのハートに刻んでくれました。もちろんほぼ貸し切り状態です。

 そして、ここからは日帰り組が登ってくるので、脇道を歩きつつ、下りました〜。ウィルソンで「株主総会実況中継の図」などを撮りつつ、ヨッキーもGWを楽しめちゃいました。そう、この混雑はGWならではのもの。歩いている人にとっては「混んでるな〜」となるのですが、本質的に考えてみたら「平和な光景」だなと。縄文杉に会いたいという人がいる限り、この道のりは世界に誇る平和な道なのではないかと思いました。ちなみに下の写真は50メートルほどつらなっていた日帰りの登山客です。すでに自分で意識しなくとも「こんにちわ〜」とオートマティックに声が出ておりました。

 トロッコ道まで下りてくると人は急激に減り、またものんびり線路歩きをしました。この辺から、雲が抜けていき、木漏れ日ワールドに!まぁ、急激な変化だったので、一気に湿度も上昇!気分も上昇!ってなテクテク歩きでありました。でもって、「荒川口と白谷とどっちへ行く?」との問いに、若干の迷いがあったヨッキーですが、白谷をチョイス!気合いを入れて、急な斜面も登りました。人間、気合いが入ると足が動くもんです。

 新作ランチを木漏れ日の中で完食。良い時間でありました。
 でもって、太鼓岩もかなり混雑しているだろうということで、すでに数回太鼓岩へ行っているヨッキーだったので、スルー。GWな登山道を歩きました。下の写真は帰りの1シーン。白谷でも連なります。

 そんなこんなでテクテク歩きをして、無事に入口に到着!まぁ、正確に言えば「出口」でありますが…。すかさず、ヨッキーもガッツポーズ。なぜか普通の人であれば後半になるにつれ疲れてくるわけですが、なんだかヨッキーは行きよりもゴールした時の方が圧倒的に元気になっておりました〜。屋久島大縦走の力かなと。


 というわけで、男達の熱い山歩きとなりました。曇り、晴れ、雨、豪雨、霧となんでもありで、濃厚な2日間となりました。

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